南北朝後期に信州を勧請、祭祀は三浦氏から村人へ、県社内定
[住所]神奈川県横須賀市緑が丘34
[電話]046-822-0403

諏訪大神社(すわだいじんじゃ)は、神奈川県横須賀市緑が丘(緑ヶ丘)にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

南北朝時代後期の康暦2年(1380年)、三浦貞宗が横須賀の鎮守として、長峯城の城口に当る当地の古谷山に、信州の上下両諏訪明神を勧請したのが起源。

上諏訪から山神で狩猟と経済によって山を生活の場とした部族の祖神・健御名方命を、下諏訪から蜑族(たんぞく)の祖神・事代主命を勧請したという。

三浦貞宗が中心になり、城下の横須賀村の人々によって祀られたが、三浦氏が滅亡後、祭祀権は地頭郡代を先達として、次第に村の民衆の手に移った。

江戸時代初期の慶長11年(1606年)、代官長谷川三郎兵衛の発起で、村の人々により社殿・境内の大改修を行い、農漁の守護神として崇敬を受けた。

江戸時代前期の寛永8年(1632年)や、後期の享和2年(1802年)の版文によれば、以来永く代官の三浦郡中の鎮守の遥拝、祈願所に指定された。

村人らも境内を整備し、祭祀を怠らなかった。明治になり、明治6年(1873年)12月、村社に列し、明治40年(1907年)4月30日、幣帛供進社に指定された。

昭和3年(1928年)5月21日、郷社に昇格。さらに昭和17年(1942年)、県社昇格の内許を受け、氏子が指定改築工事を行ったが、その中で終戦となった。

戦後宗教法人のもとで、昭和22年(1947年)5月16日、氏子会が発足し、氏子の手によって維持され、今日に至っている。

現在までに相殿に、倉稲魂命誉田別命、白日命、大己貴命、賀夜奈留美命を祀る。境内社に、大鳥神社、稲荷社、天王宮、伊勢皇大神宮、東照宮、天満宮などがある。

白日命は不詳だが、白日別のことか。白日別命、白日別神とも称される、筑紫島(九州)の四つの顔の一つで、現在の東部を除く福岡県。

賀夜奈留美命は、賀夜奈流美命で『延喜式』祝詞式にある『出雲国造神賀詞』に登場する神で、奈良県高市郡明日香村に加夜奈留美命神社がある。

九州・出雲の両神が当社で祀られた経緯は不詳だが、境内案内において、主祭神を細かく紹介している中で、九州・出雲との関係を詳述しているのと関係があるか。

例祭は5月25日に近い日曜日。新年祭が1月1日、節分祭が2月節分の日、創立祭が3月23日、恵比須祭が10月20日。

なお、当社は田浦神明社衣笠神社などを兼務している。ちなみに、田浦神明社の社殿は、当社の旧社殿を移したもの。

【ご利益】
地域安全、家内安全、商売繁盛、武運長久・勝運
諏訪大神社 神奈川県横須賀市緑が丘
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