松江城内女中の信仰「こども稲荷さん」、松江の三大稲荷
[住所]島根県松江市石橋町132
[電話]0852-21-9337

児守稲荷神社(こもりいなりじんじゃ)は、島根県松江市石橋町にある神社。島根大学付属小学校の西側、住宅地内に鎮座する。児童公園として整備されている。御朱印の有無は不明。

現在の社は拝殿と本殿が一つ繋がりとなっており、切妻造り妻入り。創建年代は不詳ながら、松江城築城以前から宇賀山(城山)に鎮座していたと伝わる。

江戸時代初期の慶長12年(1607年)、堀尾吉晴が松江城築城のため、代替地を賜り、遷座。その後変遷を経て、江戸時代中期の寛保2年(1742年)、現在地に遷座した。

歴代松江藩主をはじめ、一般住民に至るまで信仰が厚く、武運長久、家内安全、虫封じ、ね小便、その他病気平癒の祈願が行われた。

その霊験があらたかだったため、藩主から「児守」の二字を賜り、現社号が定着した。それが転じて、「こども稲荷さん」の愛称が生まれ、子供の守り神となった。

特に城内女中の信仰が篤く、市内東本町の船霊稲荷(船玉稲荷)、寺町の出世稲荷とともに松江の三大稲荷の一つとされた。

社殿前には祈願文や絵が張られている。旧社殿では前面一杯に張られていた。その由来は明らかではないが、子や孫の成長や安全を祈願する切なる気持ちが表れている。

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)もよく訪れたと伝わり、その著書『知られざる日本の面影』でも当社は紹介されている。

主祭神は倉稲魂命素戔嗚命奥津彦命奥津姫命事代主命大国主命を合祀している。例祭は9月12・13日。

【ご利益】
子供の守護神、病気平癒、武運長久・勝運、家内安全
児守稲荷神社 島根県松江市石橋町
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