源義家と白狐伝承残る雷電神社、天龍寺境内社も、花園神社に合祀
[住所]東京都新宿区新宿4-4-23
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雷電稲荷神社(らいでんいなりじんじゃ)は、東京都新宿区新宿にある神社。近代社格では無格社。御朱印の有無は不明。

国道20号線のいわゆる甲州街道と、明治通りの交差点、新宿四丁目の交差点付近。新宿三丁目駅から徒歩5分、新宿高校の側で、やはり隣接する護本山天龍寺との関係が深い。

創建年代は不詳。平安時代、源義家が奥州征伐の途中雷雨に遭い、小祠前で休んでいる時、一匹の白狐が現れ、義家の前で三回頭を下げたところ、雷雨が止んだと伝わる。

そのため、義家は無事北進でき、その後、村人はこの小雨を雷電神社と呼ぶようになったという。社前を鎌倉街道が通っていたともいわれているが、不詳。

ただし、これを鎌倉時代初期の源頼朝の奥州征伐の際のエピソードとする、というものもある。あまり信ぴょう性の高くない資料の記載のため、義家を頼朝と単純に勘違いしたものか。

天龍寺とともに遠江国から遷された、あるいは平安時代に創建後、安土桃山時代の天正年間(1573年-1593年)に再建された、などともされる。天龍寺の境内社だった。

『御府内寺社備考』天龍寺項には、「稲荷社」とあり、「境内左の方にあり雷電稲荷と云。牛込より引移せし也、愛宕秋葉権現相殿也」と記載されている。

明治になり、一部資料では、当社は郷社に列したともされるが、誤り。当社を合祀した花園神社が、郷社に昇格した、というのが正解。

昭和3年(1928年)、花園神社に合祀され、現在地はその跡地となる。現在も鳥居と祠が残されている。また、わずかに不動尊の石像や力石がある。

現在も赤い鳥居が目立ち、奉納された赤い幟が並び、篤く信仰されている。外国人観光客に人気があるともいう。旧地ではあるが、花園神社が兼務しているとも。

当社の御祭神は受持神。一部資料には菅原道真としているがこれは誤りで、当社はあくまでも稲荷である。

道真とするのは、雷からの連想かもしれないが、北関東を中心に全国にある雷電神社と呼ばれる神社の御祭神が道真であるケースは少ない。

拝殿脇には弁財天を祀った八角堂がある。弁財天といえば神使は蛇だが、その側には蛙像が安置されている。

【ご利益】
雷除け、厄災除け、商売繁盛
雷電稲荷神社 東京都新宿区新宿
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