頼朝が参拝、第6代天皇を祀った第六天社、村岡七福神の恵比寿
[住所]神奈川県藤沢市柄沢486
[電話]045-311-5401 - 大綱金刀比羅神社

柄沢神社(からさわじんじゃ、柄澤神社)は、神奈川県藤沢市柄沢にある神社。近代社格では村社。現在は大綱金刀比羅神社の兼務社である。御朱印の有無は不明。

創立年代は不詳。しかし、鎌倉時代初期の建久4年(1194年)、源頼朝が後白河法皇の一周忌を待って、入間野・那須野の巻狩に出掛けた途次、当社を参拝したと伝わる。

それまでには存在していたことになる。ともかく、頼朝以降、鎌倉武士や領主大久保佐渡守忠保などの崇敬が極めて篤く、村民もまた氏神と仰ぎ、祭事を尽くしたと伝わる。

江戸時代後期の文化6年(1810年)6月、幕末の文久元年(1861年)4月、社殿を造営した。

『新編相模国風土記稿』柄沢村の条にも「第六天社」とある。当社の御祭神である孝安天皇が第6代天皇であることによるという。

また、当社が合祀することになる太神宮も、「神明宮」と記載され、両社とも村の鎮守と記載されている。

明治元年(1868年)3月28日、それまで第六天社と称していたが、現社号に改称。明治6年(1873年)12月、村社に列した。

明治45年(1912年)4月、社殿を新築。なお、拝殿の彫刻は、この時の藤沢一元二世永田伊助の作。関東大震災以前のものとして貴重。

大正10年(1921年)3月31日、太神宮(天照皇大神)を合併した。

昭和50年(1975年)8月14日、不慮の火災に遭い、鐘楼堂が焼失した。昭和52年(1977年)4月15日、鐘楼堂を再建、社殿の屋根を葺き替えた。

平成22年(2010年)12月、区画整理事業による改修工事が完成した。例祭は大祭が9月第2土・日曜日、小祭が4月第2土曜日。

9月には湘南型山車の曳行が行われる。この山車は鵠沼橘町から譲り受けたもので、もとは鵠沼藤ヶ谷の山車だった。柄沢に来てから回り舞台に改造された。

万延元年(1819年)に柄沢講中によって建立された帝釈天王文字塔がある。また、六手合掌青面金剛など庚申塔があり、中には江戸時代前期の元禄12年(1699年)11月26日銘も。

他に、足元左に制多迦童子、右に矜羯羅童子を従えた丸彫り不動明王、八手弁天像江戸時代後期の文政13年(1830年)の地神などの像がある。

境内には相州村岡七福神の恵比寿が祀られているほか、大正7年(1918年)4月建立、石工秋元幸太郎の作となる狛犬がある。

【ご利益】
平穏安寧、産業振興、開運招福
柄沢神社 神奈川県藤沢市柄沢
【関連記事】
相州村岡七福神 - 神奈川県藤沢市、坂東八平氏の祖・平良文ゆかりの地を巡る
神奈川県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、神奈川県に鎮座している神社の一覧