もとは西宮八幡、式内を合祀した河辺八幡などを合祀して明治改称
[住所]徳島県吉野川市鴨島町敷地1339
[電話]0883-24-3931

敷島神社(しきじまじんじゃ)は、徳島県吉野川市鴨島町敷地にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

大鳥居から坂道の参道を400メートルほど登ると境内に至る。境内に入ると、本殿へ上がる階段の隣りに「祇園さん」と呼ばれ親しまれている境内社がある。

この「祇園さん」、なぜか素戔嗚命ではなく、事代主命が祀られている。

また、当社の裏山に西宮古墳と呼ばれる古墳がある。この古墳の発見によって、この地に忌部氏の居住していたことが裏付けられたという。

もとは西宮八幡と呼ばれたが、その創建年代は不詳。現在でも、通称は「西之宮」という。西宮神社とも。

明治42年(1909年)9月、河辺八幡神社(河邉八幡神社)など、周辺の小社を合祀して、現社号に改称した。

この河辺八幡神社は、『阿波志』に「神戸八幡祠 敷地村に在り 又 伊弉諾 伊弉冉二祠あり 或は曰く天水沼間比古 天水塞比賣 二神」とあり、天足祠を合祀していた。

この天足祠が、『延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 阿波国 麻殖郡「天水沼間比古神天水塞比売神社二座」に比定される式内社(小社)。

当社の主祭神は、応神天皇。他に、神功天皇・仲哀天皇仁徳天皇玉依姫命伊弉諾尊伊弉冉尊大山砥神酒解子神・酒解神・大若子神小若子神木々能治神・事代主命・蛭子命・國紀別命・水波女神大己貴神・天水沼間比古神・天水塞比賣神を祀る。

天水沼間比古(あめのみぬまひこ)、天水塞比売(あめのみずせきひめ)が式内の神々となる。『式内社調査報告』によれば、水間別氏によって開拓された敷地附近の祖神。

志賀剛によれば、天水沼間比古神は湧水を湛える神で、天水塞比売神は雨を堰きとめる神。祈雨・止雨の神だという。

なお、この2柱はなぜか牛島の杉尾神社の御祭神にもなっている。また、西麻植の中内神社には、天足祠は中内神社の古地という伝承がある。

また、神功皇后を神功天皇と表記するのは珍しい。他に、飛地境内社に敷地の金刀比羅神社がある。

当社の例祭は10月25日。現在は10月第4日曜日に執行される。神輿渡御や屋台の巡行がある。敷地若連が結成され、奉仕している。

【ご利益】
厄災除け、無病息災、悪疫退散(公式HP
敷島神社 徳島県吉野川市鴨島町敷地
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