天に昇る龍のような443段の石段、裏手に伝説通りの御神体の巨石
[住所]島根県邑智郡邑南町八色石792
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龍岩神社(たついわじんじゃ)は、島根県邑智郡邑南町八色石にある神社。御朱印の有無は不明。

八色石、龍岩橋から旧道を500メートルばかり行くと、右側の桧林の中に鳥居があり、そこから天に昇る龍のように続く443段の石段を登ったところに鎮座する。

それなりに体力が必要だが、頂上まで登るとすばらしい中国山地の景色が待っている。右側に高くそびえる畑ケ迫の雄大さ、眼下には八色石集落を一望に収める。

また石段の両脇にはつつじが植えられており、季節になると美しく咲き乱れる。当社の創建年代は不詳だが、御祭神の八束臣津命にまつわる伝説が残されている。

神代の昔、出雲の須佐之男命の末孫である八束水臣津命がこの地に降りると、そこに一人の姫が現れて、次のように告げた。
この国に八色の魔石がある。青々と茂った山たちまちに枯れ山となし、満々と流れる川をたちまち乾川となし、民を苦しめる
命はそれを聞き、その魔石を退治して、民の悩みを救おうと天豊足柄姫命と名乗った姫に案内させ、そこに着くと石をめがけて一刀のもとに切り付けた。

するとその石は二つに割れて一つは龍の頭となり、もう一つは龍の尾となって、遠く美濃郡の角石となった。浜田市殿町の石神社と呼ばれる天豊足柄姫命神社である。

命は残った巨石を見て、「この国に奇異の石見つるかな」と述べた。以来、この地には災いがなくなったといわれる。これが当社の起こりで、石見の国名の起源ともされる。

現在も、当社裏には龍の頭といわれる巨石があり、しかもその岩には八つの色があるため、それが地名となった。

また、この龍の頭は、須佐之男命が退治した八俣遠呂智(八岐大蛇)の首が飛んできたものともされる。どちらにしろ、当社の御神体である。

龍の頭のところにくぼみがあり、往時は旧暦3月3日に行われた当社の祭事で、このくぼみに水があるかどうかで、その年の天候を占ったともいう。

当社は火災除け、牛馬の病除けにご利益があるとされる。現在の社殿は大正10年(1921年)、大工藤田寅一郎氏によって建築されたもの。例祭は現在、毎年4月3日。

【ご利益】
リフレッシュ、身体壮健、祈雨・天候、地域安全
龍岩神社 島根県邑智郡邑南町八色石
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