八岐大蛇伝承ヒロインの両親が住んだ地近く、神陵が境内に移築
[住所]島根県雲南市木次町湯村1060
[電話]0854-48-0417

温泉神社(おんせんじんじゃ)は、島根県雲南市木次町湯村にある神社。御朱印の有無は不明。

出雲湯村温泉の北方、斐伊川右岸に、標高150メートルほどの小さな独立峰があり、その山頂近くに鎮座する。

当地の湯村本郷地区は、弥生時代からすでに集落が存在していたことを示す土器や石器が出土し、古墳の存在も確認されている。

当社は、明治40年(1907年)、八幡宮に漆仁神社、宮原神社、諏訪神社が合祀され、温泉神社と改称したもの。御祭神は下記の神々となる。

味耜高彦根命・別雷命・玉依姫命大己貴命少彦名命足名椎命手名椎命建御名方命誉田別命大物主命国常立命大年命道真命

漆仁神社の創建年代は不詳。『出雲国風土記』に、「漆仁の社」と記された古社だという。万歳山の麓に足名椎(足摩槌命)と手名椎(手摩槌命)が住んでいた。

当社北方1キロほどに、肥の河(斐伊川)、そして天が淵があり、ここに八俣遠呂智(八岐大蛇)が棲んでいたという。その犠牲になったのが、足名椎と手名椎の娘たち。

最後の一人となった娘、稲田姫を救ったのが須佐之男命で、須佐之男命と稲田姫が結ばれる、というのが、日本神話の最も有名な八岐大蛇伝承。

足名椎・手名椎を祀った二つの神岩は、万歳山の中腹にあったが、山崩れで参詣道がなくなり、天が淵の上に玉垣を設けて拝神していた。

国道改修ににともない、その神陵(神岩)が当社境内に遷された。本殿向かって左には境内社の川角社があるが、右側に足摩槌命・手摩槌命神陵がある。

例祭は11月11日で例大祭。なお、当社の水場は柄杓ではなく、榊で水をかけて清めるようになっている。青々とした榊が印象的。

特に当社で有名なのが、存在感ある大スギ。参道の中段、向かって左手にある。樹高15メートル、目通り幹囲5.3メートル、推定樹齢は200-300年とされる。

御神木として祀られている。当地方では須佐神社のスギが有名だが、それに比肩する規模。また、当社奥の方には、縦に大きく裂け目の入った別のスギもある。

なお、当社は株式会社吉田ふるさと村が企画する「やまたのおろち伝承地巡行」の第一番である。その際は希望者に御朱印が授与される場合がある。

【ご利益】
夫婦和合、家内安全、諸願成就
温泉神社 島根県雲南市木次町湯村
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