戦国期に石川六人衆が勧請、佐馬→鯖→佐波の鯖神社、9月例祭
[住所]神奈川県藤沢市石川141
[電話]0466-22-9210 - 白旗神社

佐波神社(さばじんじゃ)は、神奈川県藤沢市石川にある神社。現在は白幡神社の兼務社である。御朱印の有無は不明。

佐波大明神(さばだいみょうじん)とも。左波神社と表記される場合もある。明神さまとして親しまれている。

一説によると、戦国時代末期、当地の石川に勢力のあった石川六人衆によって勧請されたと伝えられている。

石川六人衆とは入内嶋、西山、田代、伊沢、佐川、市川氏のこと。なお、当社創立は江戸時代初期の慶長16年(1611年)ともされる。

御祭神は源義朝。石川六人衆と源義朝の関係は不明。社名は初め、佐馬殿神社だった。その後、鯖神社に改称された。後に水害に遭い、再度改称して現社号に定まった。

境川中流域に12社ある鯖(サバ)神社の一つで、唯一の「佐波」。佐波神社は全国にも何社かあり、多くは「さわじんじゃ」と読むが、当社の場合、由緒通りの読み。

ちなみに、当社と同音同字の神社が、山口県防府市惣社町にある。こちらは、明治期に金切神社など4社が合併して生まれた社名で、旧地名にちなむもの。

例祭日は9月17日。現在は9月第2日曜日に行われているようだ。例祭終了後の午後から3町内へ子供神輿とお囃子の巡行が行われる。

また、夜には境内で奉納演芸が行われ、歌手や芸人による演芸大会が行われ、盛り上がる。

参道は長く、社殿も大きく、立派。鎮守の森だけあって巨木が多い。社殿向かって右脇に立つ大木のスタジイが一際目立つ。

幹回り3.68メートルで、スタジイの幹の太さでは市内第3位。1位と2位は個人宅敷地内にあるため、一般に見られるものとしては最大である。

社殿前広場の右手建物裏のヤブツバキの幹回りは1.71メートル。ツバキは樹齢の割には太くならない木で、これだけの太さの木は市内では稀だという。

常緑樹ではシロダモ、アラカシ、ヒイラギ、落葉樹ではヤマザクラがある。以上はいずれも「藤沢の文化財(樹木)」に指定されている。

社殿に向かって左側の梅も定評がある。なお、当社は一部で心霊スポットとしても名高い。以前、参道の桜の木と樫の木に五寸釘で打ち付けられた3体の藁人形が発見された。

いわゆる「丑の刻参り」のようで、その藁人形には実在する人物の名前が書かれており、調べてみるとその人物の親戚が相次いで変死していたという。

【ご利益】
出世開運、国家安寧、武運長久・勝運、地域安全
左波神社 神奈川県藤沢市石川
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