渋谷・原宿ほど近く、江戸期に第六天社として崇敬された村の鎮守
[住所]東京都渋谷区神宮前5-26-6
[電話]03-3407-7036

穏田神社(おんでんじんじゃ)は、東京都渋谷区神宮前にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、本社と境内末社の出世稲荷の御朱印を頂ける。

安土桃山時代の天正19年(1591年)、徳川家康より伊賀衆に穏田の地が与えられ、その給地となった。

以後住民も増加し、江戸時代には第六天魔王を祀る第六天社と称され、別当を日蓮宗の妙円寺が勤めた。

これが当社の起源。ただし、具体的な創建年代は不詳。葛飾北斎「富嶽三十六景」の一つ「隠田の水車」で知られる穏田の産土神、村の鎮守として存在していたという。

『新編武蔵風土記稿』隠田村の条にも「第六天社」とあり、村の鎮守とある。ただし、同書には「村持」、つまり別当である妙円寺は記されていない。

明治になり、妙円寺は廃寺となり、当社は現社号に改称、御祭神を天神第六代の淤母陀琉神阿夜訶志古泥神とした。

明治18年(1885年)、村内大字穏田84番地に鎮座していた熊野神社(櫛御食野神)を合祀した。

明治44年(1911年)、社殿・神楽殿・手水舎・社務所・鳥居・石段を新築または改造。御大典の記念事業として施設を完備、昭和3年(1928年)には村社に昇格した

しかし、昭和20年(1945年)5月の空襲により神輿庫を除き、焼失した。戦後、旧小松宮家の邸内社から本殿・石灯籠・鳥居などの払い下げを受け、昭和31年(1956年)に幣殿・拝殿が再建された。

拝殿を背にして、左奥には境内末社の出世稲荷神社(宇迦御魂命)が鎮座する。穏田出世稲荷神社とも呼ばれる。

狛犬は二対安置されている。手水舎近くの参道のものは肥前狛犬のようだが、製作年代不詳。拝殿前にの一対は大正14年(1925年)造の準江戸型。

例祭は9月9日に近い土・日曜日。提灯行列、和太鼓演奏で始まり、神輿を担いで夜の町内を巡行する恒例行事、宵神輿渡御巡行が町内を練り歩く。

氏子地域は渋谷区神宮前1丁目、4丁目、5丁目、6丁目のそれぞれ一部。

渋谷、原宿の繁華街に近いものの、社地は静謐の空間。現在は縁結びをはじめ、技術や芸の上達・美容のご利益があるとされる。

【ご利益】
縁結び、スポーツ・技芸上達、美容
穏田神社 東京都渋谷区神宮前
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穏田神社 東京都渋谷区神宮前の御朱印