鎌倉期の創建、七杉山社などを合祀、石牛、「ゆず」のふるさと
[住所]神奈川県横浜市磯子区岡村2-13-11
[電話]045-751-2008

岡村天満宮(おかむらてんまんぐう)は、神奈川県横浜市磯子区岡村にある神社。岡村公園に隣接する「岡村の天神さま」。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創建年代は不詳。一説に、鎌倉時代の建久年間(1190年-1198年)、源頼朝の家臣が北野天満宮の御分霊を奉祀したと伝えられている。

『新編武蔵風土記稿』岡村の条にも「天満宮」とあり、別当は龍珠院だった。ただし同書では、岡村の鎮守は「杉山明神社」だったとある。

明治6年(1873年)、当社は村社に列した。明治43年(1910年)、杉山神社と、やはり『新編武蔵風土記稿』に「太神宮」と記載された大神宮を合祀した。

その際、杉山神社、あるいは杉山天満宮に改称したという。この杉山神社は、市杵島姫命を奉斎し、源頼朝が奉建した七杉山神社の一つだったと伝える。

なお、七社弁天とも称される七杉山神社は他に、市内南区宮元町の杉山神社がある。また、当社は『新編武蔵風土記稿』に記載のある杉山神社72社の一つ。

大正年間(1912年-1926年)には、元町薬師、野毛山不動とともに三大縁日として賑わっていたと伝わる。

大正12年(1923年)、神饌幣帛料供進社に指定され、昭和5年(1930年)、現社号に改称した。昭和50年(1975年)5月、現社殿が完成した。

御祭神は、菅原道真公・天照皇大神・市杵島姫命。例祭は8月24日・25日。奉納演芸では、岡村中学校吹奏楽部やストリートライブなどを行うフォークミュージシャンらが出演する。

境内には、焼きそばやわたがし、金魚すくいなどの屋台がズラリと並び、祭りを楽しむ親子連れなど、多くの来場者で賑わう。

明治42年(1909年)5月25日に地元崇敬者有志一同により奉納された石牛がある。「撫でれば患部の苦痛が除かれる」というご利益があるという。

さらにこの石牛は近年、受験生が頭を撫でる姿も見られ、「天神様の撫で牛」として広く知られている。

境内には他に、筆塚、針塚などがある。2月8日が針祭で、いわゆる針供養。12月第1日曜日が筆祭で、筆供養が行われる。

また、大正の頃、ハマッ子に親しまれた大阪役者「市川荒二郎」らの寄進した石灯篭がある。当社ゆかりの横浜人形「西瓜天神」や絵馬が特色あるものとして知られている。

他に境内には稲荷社がある。秦野の白笹稲荷を勧請したもので、天の恵みを表す神、五穀豊穣と衣食住を司る神として崇敬されている。

また、岡村幼稚園が併設され、当社例大祭ではその園児や、地元の有志らによる浴衣踊りが開催される。

さらに石段を登ってゆくと右手に、音楽グループ「ゆず」の壁画がある。「ゆず」誕生の地となった、伊勢佐木町の松坂屋にあったものを移設したもの。

当社は「岡村ムラムラブギウギ2010」の詞に登場する。「ゆず」のふるさととしても知られている。当社の授与所では、「ゆずマップ」も頂くことができる。

当社の他、とんかつ美とんさくらい、岡村ジャージで知られるオリオンスポーツで、「ゆずマップ」のスタンプを頂ける。

【ご利益】
学業・受験合格、病気平癒、開運招福、スポーツ・技芸上達
岡村天満宮 神奈川県横浜市磯子区岡村
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岡村天満宮 神奈川県横浜市磯子区岡村の御朱印