室町期の創建、旧鴨居村の鎮守、幕末奉納の絵馬、鴨居天満宮
杉山神社 神奈川県横浜市緑区鴨居4-13-1
[住所]神奈川県横浜市緑区鴨居4-13-1
[電話]045-941-3302 - 劔神社

杉山神社(すぎやまじんじゃ)は、神奈川県横浜市緑区鴨居にある神社。近代社格では村社。鴨居杉山神社とも。現在は劔神社の兼務社である。御朱印の有無は不明。

室町時代の宝徳元年(1449)に創建されたと伝わる。以来、鴨居村の鎮守として崇敬された。『新編武蔵風土記稿』鴨居村の条にも「杉山社」と記載されている。

杉山神社72社の一つ。それによれば、「除地、三畝、村の東にあり、覆屋四間に二間半南向なり、山王を合殿に祭れり、村の鎮守にして、例祭は神明と隔年に修す」とある。

明治8年(1875年)12月、村社に列し、明治24年(1891年)5月5日には神明社・稲荷社を合併した。

この合併した神明社が、『新編武蔵風土記稿』にある当社と隔年で例祭を行っていた神社で、『新編武蔵風土記稿』にも下記のように記載されている。
除地、二段二十一歩、村の西にあり、覆屋一間半に二間、内に小祠を置巽向なり、社前に鳥居を立、村民の持なり。
当社の御祭神は、日本武尊天照大神。例祭は9月30日、現在は9月最終日曜日に行われる、秋季例大祭である。

例祭当日、神事の後、午後から子ども神輿・大人神輿・お囃子の順で町内を巡行し、夕方当社に戻る。鴨居公園では模擬店が開かれ、賑わう。

毎年2月3日午後、節分祭が行われる。福豆、お菓子、紅白餅、玩具、花の種、リボン付き5円玉の福がまかれる。

緑区遺産として、大絵馬の歌川国喜三吉「国姓爺合戦」和藤内の虎退治の段、歌川宗近「鬼一法眼六韜三略」の段が伝わる。

また、中絵馬の「須佐之男命の八俣大蛇退治」の段、「牛若丸と弁慶」合戦の段、 「楠公父子の別れ」の段・「拝み」の段がある。

これらの絵馬は、いずれも幕末前後の奉納で、鴨居杉山神社奉賛会が保存・管理している。通常は非公開だが、例祭期間や、正月三が日、七五三の際に公開される。

境内社に鴨居天満宮がある。明治の中頃、岩岡時次郎の姉妹が産後の肥立ちが悪く、祷んでもらったところ、天満宮と馬頭観音を祀ったら良いといわれた。

九州の太宰府天満宮に行って相談した結果、御分霊してもらい、明治39年(1906年)に代表者7人により祀られ、太宰府天満宮宮司により入魂されたと伝えられている。

以前は鴨居5丁目に鎮座していたが、都市計画道路の関係で平成18年(2006年)9月に当社境内に遷座した。また、側社として裏山の中腹に、大山阿夫利神社・榛名神社を祀る。

【ご利益】
旅行・交通安全、家内安全、開運招福、病気平癒
杉山神社 神奈川県横浜市緑区鴨居
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