紅葉八幡宮旧地の正面に鎮座していた稲荷、神託で遷座せず
杉山神社 福岡県福岡市早良区西新2-10
[住所]福岡県福岡市早良区西新2-10
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杉山神社(すぎやまじんじゃ)は、福岡県福岡市早良区西新にある神社。杉山稲荷神社とも。御朱印の有無は不明。

室町時代の文明14年(1482年)、橋本村で創建された紅葉八幡宮が、江戸時代前期の寛文6年(1666年)に西新の地に遷座した際、その正面にあった稲荷神社が当社。

当社そのものの創建年代や由緒は不明。御祭神は宇迦之御魂神

明治になり、北筑軌道が境内を横切り、それまでの静粛さを失ったため、大正初期、紅葉八幡宮が町を一望できる現在の高取の地に遷宮したが、当社はそのまま現在地に残された。

紅葉八幡宮が高取に遷宮する際、その時は紅葉八幡宮と一体とみられていた当社も当然一緒に遷宮するはずだったが、「ここを動きたくない」という稲荷神の神託があったという。

そのため、一旦は現在地にとどまり、祭祀が続けられた。ただ、その後も他の地への移転が検討された。しかし、どうしても移転することができなかった、という。

境内は広くはないが、参道に沿って赤と、石造の鳥居が多く立ち並んでいるのが印象的。その扁額には、「杉山神社」とも「杉山稲荷神社」ともある。

稲荷らしく、参道から拝殿、本殿にかけて、いたるところに狐の石像がある。本殿の下に穴が開いており、当社神は毎晩、この穴から出てくる、とされる。

本殿横には境内社が祀られ、小さいながら神苑も整備されている。お汐井台・手水舎もあり、こじんまりとしながら、手入れが行き届いている感が強い神社。

地域住民によれば、当社は御神威高く、「大学に合格した」「病気が治った」「商売がうまくいった」などの参拝者の声があるという。

神奈川県の横浜市や川崎市、隣接した東京都の町田地方に数多く存在する杉山神社とは系統は違うが、その系統ではないものとして、全国にも多くない社号を持つ神社の一つである。

【ご利益】
商売繁盛、学業・受験合格、病気平癒
杉山神社 福岡県福岡市早良区西新
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