源頼朝の三男が伊豆国土肥の杉山を勧請、平成に鎮座800年
[住所]神奈川県横浜市南区宮元町3-48
[電話]045-731-2412

杉山神社(すぎやまじんじゃ)は、神奈川県横浜市南区宮元町にある神社。蒔田杉山神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

横浜市の中ほど、南区のほぼ中心に鎮座しており、前を鎌倉街道が通り、市営地下鉄蒔田駅がすぐ脇に位置する。駐車場はないが、近辺にコインパーキングはある。

鎌倉時代前期の承元3年(1209年)、源頼朝の三男で、俗に鎌倉法印と呼ばれた貞暁法印が、鎌倉幕府の鬼門鎮護のため、伊豆国土肥の杉山から市杵島姫命を勧請したのが起源。

貞暁法印は、南龍山不動院無量寺を開基し、鎌倉法師貞暁阿闍梨とも呼ばれた。3代将軍源実朝の弟にあたる。

七社弁天の一つとされる。七杉山神社などの言い方もある。伊豆国土肥の杉山にはすでに該当の社はなくなっているようだが、源頼朝七騎堂とも呼ばれる、城願寺七騎堂が伝わる。

主に五十猛神日本武尊を主祭神とする、当地近辺に点在するいわゆる杉山神社と、当社は違う系統にあるものとも考えられている。

なお、七杉山神社と呼ばれる杉山神社に、市内磯子区岡村の岡村天満宮に合祀された杉山神社がある。

ともかく、創建された往時の当地は、山の根が海中に突出したその洲先であり、当時は風向うるわしい海浜だったと伝わる。

室町時代の永享年間(1429年-1440年)、鎌倉八幡宮の社人坂井宮内が神主を兼帯し、坂井氏代々は明治初年まで当社の神官を務めたという。

『新編武蔵風土記稿』蒔田村の条に「杉山明神社」とあり、「除地、三畝、村の中程にあり、村内の鎮守なり」と記載されている。別当は無量寺だった。杉山神社72社の一つ。

明治42年(19096年)、無格社大神宮社、稲荷神社を合祀し、祭神2柱を加えた。この二社も『新編武蔵風土記稿』に、「太神宮」「稲荷社」と記載されている。

御祭神は、主祭神が市杵島姫命・天照皇大神宇賀御魂命、相殿に木花開耶姫命を祀る。相殿神は『新編武蔵風土記稿』蒔田村の条にある「淺間社」か。

社殿は、大正12年(1923年)の関東大震災で被災。現社殿は昭和32年(1957年)、鉄筋コンクリートで造営されたもの。権現造銅板葺、本殿御屋根二層、拝殿御屋根千鳥破風、唐破風重ね。

昭和52年(1977年)、屋根を改修、昭和61年(1986年)には御影石にて新玉垣が造営された。平成21年(2009年)には鎮座800年を迎えた。

例祭は9月3・4日で例大祭、夏祭り。ただ、現在は8月下旬に行われているようだ。神前には多彩なお供えが並び、境内では多様な行事が奉納され、露店も出る。

境内には杉山神社幼稚園がある。また、区内の六ツ川に鎮座する糸縄神社(いとなわ じんじゃ)と、別所に鎮座する白山神社を兼務している。

【ご利益】
方除け、厄災除け、開運招福、商売繁盛、安産(公式HP
杉山神社 神奈川県横浜市南区宮元町
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杉山神社 神奈川県横浜市南区宮元町の御朱印