鶴見川流域の最上流地域、戦国期の懸仏、例祭は9月下旬
[住所]東京都稲城市平尾1189
[電話]042-331-1047

杉山神社(すぎやまじんじゃ)は、東京都稲城市平尾にある神社。近代社格では村社。平尾杉山神社とも。現在は穴澤天神社の兼務社ともされるが、参拝すれば、書き置きの御朱印を頂ける。

創建年代は不詳。鶴見川流域に72社ある杉山神社のうちの一社であり、最も上流地域にあたると思われる神社である。

御神体は戦国時代の延徳4年(1492年)の銘がある不動明王の懸仏だった。古来より一名「銭丸の鏡」と称した。

『新編武蔵風土記稿』平尾村の条には「杉山社」とあり、「村の中央にあり。此地の鎮守なり」と記載されている。

先の御神体について、「神体は鏡の如き銅物にて円径九寸六分、表に不動の像を鋳出し、裏に武州児玉郡金屋村住人中村五郎左衛門家吉敬白、延徳二年壬午五月五日とみゆ」。

ここでは、延徳2年(1490年)となっているが、『新編武蔵風土記稿』ではこれが勧請の年ではないか、としている。

幕末の安政2年(1855年)、社殿を造営した。この頃、先の御神体が失われ、現在は日本武尊弟橘姫の木像が安置されている。

明治になり、当時は当地は神奈川県に属していたが、当社は村社に列した。

大正8年(1919年)、各字に鎮座していた八坂神社、日吉神社の二社を合祀した。日吉神社も、『新編武蔵風土記稿』に「山王社」と記載されている。

ただし、八坂神社の記載はなく、『新編武蔵風土記稿』には他に、「八幡社」「天神社」が記載されている。

当社の境内社に八幡神社があるが、『新編武蔵風土記稿』記載の「八幡社」か。他に当社境内には秋葉神社がある。

御祭神は、日本武尊・弟橘姫命・須佐之男命猿田彦命。八坂神社が須佐之男命であろうから、猿田彦命は日吉神社の御祭神か。とすれば、珍しいケースといえる。

大正14年(1925年)、神饌幣帛料共進神社に指定され、本殿及び拝殿が再建された。昭和51年(1976年)、社号標を建立。昭和58年(1983年)、社殿を修復し、鳥居を建立、手水舎を新築した。

例祭は9月下旬、9月28日の近くの日曜日に例大祭が行われる。

なお、「当社は府中にある武蔵国総社大國魂神社の六所神社の六之宮」とされる場合もあるが、一般に六之宮の杉山神社は、横浜市緑区西八朔町に鎮座する別の神社。

【ご利益】
リフレッシュ、夫婦和合、厄災除け、交通安全
杉山神社 東京都稲城市平尾
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杉山神社 東京都稲城市平尾の御朱印