多摩川洪水で創祀、伊勢も勧請、多摩川洪水抗議集結の地
[住所]神奈川県川崎市中原区上平間299
[電話]044-511-6010

八幡大神(はちまんだいじん)は、神奈川県川崎市中原区上平間にある神社。近代社格では村社。上平間八幡大神とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創建年代は不詳。多摩川の大洪水の際に流失した府中の上石原八幡宮の社殿の御霊を祀ったのが始まりと伝わる。

上石原八幡宮について、現在調布市に、下石原八幡神社若宮八幡神社がある。ともかく、その後、社殿を改築し、村内日蓮宗法田寺住職が別当職となったという。

御祭神は、誉田別命。宝永2年(1705年)11月14日、村民の勘左ヱ門が伊勢大廟より御分霊を背負って帰り、村民協力して多摩川の流域に一堂を建立したのが、配祀の天照皇大神

『新編武蔵風土記稿』上平間村の条にも「八幡社」とあり、「村の中央江戸への往来の傍にあり。拝殿2間に3間、内陣1間半に2間」などと記されている。

また、「本地弥陀の坐像長9寸。例祭8月15日。社南に石の鳥居及石階あり」。同書ではさらに村内に、天王社・天神社・神明社があったとしている。

明治6年(1873年)12月、村社に列し、明治43年(1910年)1月13日、村内にある『新編武蔵風土記稿』に記載された無格社須賀神社、天満宮、神明宮などを合祀した。

大正13年(1924年)4月4日、神饌幣帛料供進神社に指定された。現在までに相殿に、素盞嗚命菅原道真も祀る。

例祭は10月第1日曜日で例大祭。神輿や山車の巡行がある。11月15日が秋季例祭で、三神祭と呼ばれている。

境内には、「アミガサ事件集結の地」記念碑が建つ。大正3年(1914年)9月16日未明のアミガサ事件において、陳情のために住民約200人が当社境内に結集した。

昔から「暴れ川」といわれた多摩川は、明治10年(1907年)と明治13年の水害で大規模な被害をもたらしていたた。農業で生計を立てる民衆にとっては死活問題だった。

この日、早期築堤を求め、住民約200名が陳情。途中で警察官との衝突があったり、水かさの増した鶴見川を越えたりと、文字通り、命がけの訴えだったという。

この時、民衆が全員目印に編み笠をかぶっていたため、事件の名称が着いた。事件の後、多摩川治水は大きく前進した、と評価されている。

境内は、広くはないが、イチョウ・クスノキ・ケヤキなどの太い樹木が茂り、バランスのよい鎮守の森を形成している。

【ご利益】
厄災除け、開運招福、学業・受験合格
八幡大神 神奈川県川崎市中原区上平間
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