鎌倉幕府の陣屋跡、親王権現、8月例祭は大御輿と鮮やかな山車巡行
[住所]神奈川県横浜市磯子区森2-16-17
[電話]045-753-1840

森浅間神社(もりせんげんじんじゃ)は、神奈川県横浜市磯子区森にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

房総半島へ渡る海路の要所であった森村に鎌倉幕府が陣屋を設けた際、海を一望できる我沙羅山の山頂の当地に富士山の神霊を祀ったのが起源と伝えられる。

源氏の本拠地だった鎌倉市の亀ヶ谷という地区にあった亀ヶ山福禅寺という寺に源氏の守り神の不動明王を祀る権現堂があった。

その権現堂の幸蔵坊長慶比丘が建久8年(1197年)、源頼朝の請願により富士山浅間大社から此花咲耶姫命の御分霊を勧進したという。

一方で、鎌倉時代末期、鎌倉幕府最後の将軍である守邦親王は、鎌倉を脱して森村へ移り、建武2年(1335年)に薬師如来を当社の本地仏として安置した。これが当社創建とも。

古くは「親王権現」と称し、江戸時代に富士講が盛んになると富士山同様に三方向から登山路が設けられて「武州小富士」と呼ばれた。

明治6年(1873年)、村社に列し、明治41年(1908年)に周辺10社を合祀、大正2年(1913年)には神饌幣帛料供進社に指定された。

主祭神は木花咲耶姫命。現在までに、源頼朝・素盞嗚命天照大神倉稲魂命火産霊命国之常立神を併せて祀る。

旧森村の鎮守で、正面の南参道は、屏風ヶ浦バイパスの下を通って200段近くある。別名を「潮汲坂」という。

急斜面も含めた境内は1万1874平米に及び、スダジイを中心とした広葉樹林になっている。境内の樹林は、県の天然記念物に指定されている。

背後の台地には汐見台団地が広がる。当社に隣接して朝日不動滝があり、江戸時代は修験に利用されていた。現在は水量が減り、閉鎖されている。

例祭は8月14日・15日で例大祭、夏祭り。神輿・男山車(神武天皇の人形山車)・女山車(神功皇后の人形山車)が出る。

花飾りや人形で飾られたいろどり豊かな見事な山車が街をめぐり、地域に親しまれている。

江戸時代につくられた大神輿が急な石段を下って山車に乗せられ、中神輿や花山車とともに氏子町内を練り歩く。

例大祭で祭り囃子を演奏する森浅間神社神田囃子森保存会が市の民俗無形文化財に認定されている。

1月1日には元旦祭があり、参拝者には甘酒が振舞われる。11月23日が新嘗祭で、秋祭り。

【ご利益】
身体壮健、安産、地域安全
森浅間神社 神奈川県横浜市磯子区森
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