一向一揆討伐で家康が戦勝祈願した稲荷、後に江戸へ、本郷初午行灯
[住所]東京都文京区本郷2-20-5
[電話]03-3815-6816

三河稲荷神社(みかわいなりじんじゃ)は、東京都文京区本郷にある神社。近代社格では無格社。三九様として親しまれている。参拝すれば、御朱印を頂ける。

もとは現在の愛知県豊田市、三河国碧海郡上野庄稲荷山に鎮座していた。三河一向一揆の際、稲荷山迎接院隣松寺に陣を構えた徳川家康は当社に戦勝祈願をした。

この戦いは家康の家臣が二分するなど、危機的状況であったが、勝利により家康の領国支配を決定づけ、その後の天下統一までつながる契機となった。

戦勝後、家康は寺の山号をもとの玉松山から「稲荷山」に改称させ、自身の甲冑姿の木像などを奉納し、神領30石を寄進した。

安土桃山時代の天正18年(1590年)、家康の江戸入城に際し、吹上に社殿を造営し、奉遷した。

江戸時代初期の慶長11年(1606年)、御先弓組が拝領した大縄地に移住した時、大縄地の氏神として遷座した。

その地が元禄7年(1694年)に町地になり、本郷元町と改称された後は、1丁目と2丁目の氏神となった。

別当は浄土宗昌清寺だったが、明治2年(1869年)、神仏分離令によって分離、元町2丁目3番地に遷座した。

明治25年(1892年)の本郷給水所建設に伴い、翌明治26年(1893年)3月、現在地に遷座した。

大正12年(1923年)9月の関東大震災により、社殿などが焼失したが、早くも翌大正13年(1924年)6月に本殿・拝殿・神楽殿・社務所が再建された。

御祭神は宇迦之御魂命。氏子地域は本郷1丁目1番-20番、26番と、本郷2丁目2番-7番、15番-24番で、本郷2丁目は湯島天満宮と一部氏子地域が重複するが、分立している。

例祭は6月1日に近い土・日曜日で例大祭。氏子2町会によって、子ども御輿や山車、大人御輿が町内を賑やかに練り歩く。

1月1日が元旦祭で、初詣では先着700名に「三河稲荷神社 開運御守」が授与され、先着300名に、甘酒やおそばが振る舞われる。

2月には節分祭と初午祭がある。特に初午祭は、本郷初午行灯(ほんごうはつうまあんどん)まつりとして知られている。

本郷三丁目駅の春日通り方面出口を南に進み、壱岐坂通りに至る一本手前の路地を西に行ったところに鎮座する。

境内地はさほど広くなく、境内は鳥居、手水、狛犬、社殿のいたってシンプルな構成になっている。

なお、港区南青山にも当社と同名の神社がある。

【ご利益】
商売繁盛、学業・受験合格、武運長久・勝運(公式HP
三河稲荷神社 東京都文京区本郷
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三河稲荷神社 東京都文京区本郷の御朱印