渡辺小右衛門が討った同僚を慰霊、参道が北斗七星の形、富士塚
[住所]東京都足立区梅島2-24-23
[電話]03-3886-0691

小右衛門稲荷神社(こえもんいなりじんじゃ、小右エ門稲荷神社)は、東京都足立区梅島にある神社。近代社格では無格社。御朱印の有無は不明。

江戸時代初期の元和2年(1616年)、岩槻城に勤めていた武士の渡辺(渡部)小右衛門と仲間が当地周辺を開拓、小右衛門新田と呼ばれるようになった。

当社については伝承がある。渡辺小右衛門は、故あって同僚の高橋伴右衛門を討ち、密かに城下を退き、足立郡島根に居たという。

ある夜、渡辺小右衛門に霊夢が襲い、その高橋伴右衛門の一子が現れ、日夜父を探しているように思われた。

渡辺小右衛門は、小右衛門新田に高橋伴右衛門の霊をなぐさめるため、鎮守として倉稲魂大神を勧請したという。

以上、『武州足立郡淵江領新田村小右衛門稲荷大明神縁起』による。現在も境内と接した墓地に渡辺小右衛門の墓がある。

例祭は9月第3土・日曜日。5年に一度、あるいは不定期に大祭があり、宮神輿の渡御がある。境内に出店があるとも。

龍が巻き付く燈籠には幕末の文久2年(1862年)9月22日の銘がある。鳥居をくぐったすぐ正面にはお堂があり、薬師如来が祀られている。左右対称に書かれている「めめ絵馬」もある。

境内には、神輿蔵や昭和7年(1932年)築造の富士塚があり、小右衛門富士塚と呼ばれている。高さは1メートルほどだが、登山記念や開山記念の石塔が多数ある。

当社の参道は、上空から見ると「北斗七星」によく似た形をしていることが指摘されている。日光東照宮でもそのような指摘がある。

そのため、当社は「足立の七つ星」とも。また、夏至の頃には太陽が当社の拝殿の中心に沈むことも明らかになっている。

【ご利益】
五穀豊穣・商売繁盛、諸願成就
小右衛門稲荷神社 東京都足立区梅島
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