高幡不動の東、脇士像制作の旅僧が消えた地、愛宕社合祀
[住所]東京都日野市高幡352
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若宮神社(わかみやじんじゃ)は、東京都日野市高幡にある神社。近代社格では村社。若宮愛宕神社、高幡若宮神社などとも呼ばれる。御朱印の有無は不明。

京王線「高幡不動」の北、高幡不動尊金剛寺の東に位置する。創建年代は不詳だが、その創祀も、金剛寺と関わった伝承が残る。

若い旅僧が金剛寺を訪れた時、不動明王に脇士がないのは残念だから、わたしが作りましょうと、住職の承諾を得て一室にこもり、数日して二童子を完成させた。

その見事なでき栄えに、住職・村人・参詣人は驚き、旅僧がいよいよ出発という時、村人たちは送別の宴を開き、村境まで送ることになった。

しかし、見送ること数百メートルにして、突然旅僧の姿が見えなくなった。村人はこの旅僧こそ神仏の化身に違いない、と、消え去った地に社を建立した。

この社は宇佐八幡を勧請し、別旅明神と名付けられ、地名も別旅(わかたび)村と命名された。この別旅明神が当社である。

『新編武蔵風土記稿』高幡村の条には「若宮明神社」とあり、「小名別旅にあり、小祠なり、金剛寺不動縁起に、別旅明神といへるもの即ちこの祠なり」などとある。

当社の御祭神は誉田別命。大正13年(1924年)、愛宕山(高幡山)山麓に祀られていた愛宕神社(迦具土命)を合祀した。

旧社殿は幕末の慶応3年(1867年)9月に再建された。木造流造瓦葺きの旧外殿内の奥殿は、昭和48年(1973年)に鉄筋コンクリートの再建の際本殿の内奥に納められた。

この再建の際、明治35年(1902年)12月建築の旧外殿および旧拝殿は取り壊された。

例祭は従来、9月15日だったが、7月24日だった愛宕神社を合祀して以来、9月2日に行われるようになった。変更の主な理由は、秋蚕飼育の都合から。

ほとんどの農家が養蚕を止めた第二次大戦後もこの日どりを変えなかったが、昭和55年(1980年)、再び9月15日になった。

現在は9月第3土・日曜日に行われ、豊作祈願の「かざまつり」が行われる他、当社の御神輿が不動尊境内まで巡行する。

【ご利益】
厄災除け、家内安全、火防、地域安全
若宮神社 東京都日野市高幡
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