大和川付け替えで行われた新田開発により京石清水を勧請
[住所]大阪府八尾市山本町1-2-16
[電話]072-922-0789

山本八幡宮(やまもとはちまんぐう)は、大阪府八尾市山本町にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

近鉄河内山本駅のすぐ北側、玉串川の西岸、立石街道の南沿いに所在する、小ぢんまりとした神社で、誉田別尊(応神天皇)を祀る。

大和川と幾筋もの支流はたびたび氾濫し、流域に甚大な被害を及ぼしていた。幕府への根気強い嘆願が実り、江戸時代中期の宝永元年(1704年)、付け替え工事が行われた。

新たに生まれた現山本町の土地は新田として整備された。

開発を請け負った泉州箱作村の山中善兵衛・庄兵衛父子と大坂平野の商家加賀屋の本山弥右衛門から一字ずつを採って「山本新田」と名づけられた。

享保元年(1716年)、石清水八幡宮より神霊を勧請し、山本新田の鎮守として分祀された。

加賀屋は享保9年(1724年)の大火によって新田を担保に借りていた金が返済できなくなり、新田は大坂長堀の泉屋(住友)吉左衛門の手に渡った。

それから昭和15年(1940年)に至るまで山本新田は住友財閥が所有していた。当社を出て東へ数十メートルほどの所に「山本新田住友会所跡」と刻まれた石碑がある。

現在は山本コミュニティセンター(八尾市役所山本出張所)の前に相当するが、享保8年(1723年)、新田の管理運営をおこなう会所がここに置かれた。

もとは川床であった砂地は、保水力が弱く、米作には適さなかったが、水はけの良さが綿の栽培に向いていた。

新田開発によって八尾を中心とした河内の中南部では綿作が盛んになり、それを紡いで作られた木綿製品は「河内木綿」として全国的に知られるようになった。

当社について、昭和31年(1956年)に社殿が改築され、現在に至っている。本殿は社殿の中に収まっている。

平成6年(1994年)から平成9年(1997年)にかけて社殿を除いたすべての施設に大幅な改修が行われた。

社務所・集会所・神楽殿は撤去され、境内北西角に鉄筋4階建てのビルが建てられた。

さらに、それ以前は川岸ぎりぎりまで境内だったが、敷地東側・玉串川の間に歩道が整備された。正面にあった太鼓橋は撤去された。

例祭は10月14日・15日。秋季大祭で、両日とも夕刻より神楽が奉納される。また、7月14日・15日には夏季大祭があり、やはり神楽が奉納される。

4月15日が春祭で、家内安全祈願が行われる。

【ご利益】
厄災除け、学業・受験合格、安産
山本八幡宮 大阪府八尾市山本町
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