疣水(いぼみず)さん、神功皇后伝承、新屋神社の旧境内社
[住所]大阪府茨木市三島丘1-4-29
[電話]072-622-4815

磯良神社(いそらじんじゃ)は、大阪府茨木市三島丘にある神社。近代社格では無格社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

疣を取るのに神験ありと信仰され、疣水(いぼみず)さんと親しまれている。疣水神社、疣水磯良神社とも呼ばれる。

疣水という神水があり、『摂津志』に「玉の井」、『摂津名所図会』に「便の水」と記された諸病平癒に霊験あらたかな神水として、現在も汲む者が絶えない。

当社の御祭神は磯良大神。阿曇磯良(あづみのいそら、安曇磯良とも)のことで、海の神であり、また、安曇氏(阿曇氏)の祖神である。

神功皇后は三韓出兵の際に諸神を招いたが、海底に住む阿度部の磯良だけは、顔にアワビやカキがついていて醜いので、それを恥じて現れなかった。

そこで住吉神は海中に舞台を構えて、磯良が好む舞を奏して誘い出すと、それに応じて磯良が現れた、という伝説がある。

当社にも神功皇后と、顔の醜さに関する伝承がある。神功皇后が戦に先立ち、自分が女であることから、このままの姿では敵に嘗められる、と考えた。

そこで、男装をし、顔をいかめしくするため疣(いぼ)を身につけようと思い、通りかかった当社に立ち寄り、祈願して社の前から湧き出ている清水で顔を洗った。

すると、美しかった顔がたちまち大きな疣だらけの黒い顔となった。戦いが終り、当社に戦勝の報告をした後、再び社前の清水で顔を洗った。

すると、いままでの醜い顔が消え去り、もとの美しい姿に戻ったので、喜び勇んで大和の王城に帰った、という。

現在の社地は式内社である新屋坐天照御魂神社の旧境内地の一部で、同社の境内社として奉斎されていた。

江戸時代前期の寛文9年(1669年)3月、新屋神社が西北隅に遷座したため、分かれた。現在は、式内社だった新屋神社を当社が兼務している。

他に、やはり市内の式内社である太田神社を兼務している。昭和54年(1979年)、拝殿を新築した。

境内社に、住吉神社(底筒男命中筒男命表筒男命の住吉三神、息長足姫命)、桜姫稲荷神社(宇賀御魂神)がある。

また、井保桜があった。『摂津名所図会』に「浪花および近隣より群来りて艶花を賞す」と記されたもの。

一重の桜が八重のように見えるこの桜の大樹は昭和2年(1927年)に天然記念物に指定されたが、惜しくも昭和19年(1944年)に枯れてしまった。

【ご利益】
病気平癒、無病息災、安産
磯良神社 大阪府茨木市三島丘
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