江戸初期の創建、石風呂・十三仏、10月秋祭りでだんじり
[住所]大阪府四條畷市上田原235
[電話]0743-78-0321

住吉神社(すみよしじんじゃ)は、大阪府四條畷市上田原にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

古堤街道沿いに立地し、江戸時代前期の慶安4年(1651年)の上・下田原の分村の前まで、おそらく江戸時代初期に磐船神社を勧請したものだという。

磐船神社から持ち帰ったという、磐船宮の銘がある石造灯籠1基と、湯釜と神輿2基があり、神輿は密かに持ち帰ったという。明治維新までは夜間渡御があった。

御祭神は底筒男命中筒男命表筒男命住吉三神と、神功皇后の四座、いわゆる住吉四神。国家鎮護の神、航海安全の神、和歌の神として、上・下田原の尊崇を集めた。

大正12年(1923年)1月11日には神饌幣帛供進神社に指定された。現在までに、菅原道真公も併せて祀る。

敷地内には多くの文化財があり、鎌倉期の石風呂、元和8年(1622年)の十三仏、永禄8年(1565年)の名号板碑などがある。

この石風呂は、郷土史かるたで「霊こもる 住吉神社に 石の風呂」と読み込まれ、天野川から出土し、縦2メートル、幅1メートルの花崗岩で作られ、深さ80センチにくり抜かれている。

四天王寺にあるものと同型であるといわれ、浄身用として身の潔斎に使われていたようである。府の有形文化財考古資料に指定されている。

十三仏も、郷土史かるたで「追善供養 生前に祈る 二基の十三仏」と読み込まれている。一基は当社の、もう一つは照涌墓地にある永禄2年(1559年)の十三仏。

人間が死んで、あの世へ往生するまでに33年かかり、その間に13回の追善法要が営まれる。十三仏は、四條畷に7基あり、自治体では日本一多い。当社のはその1基。

名号板碑も、郷土史かるたで「年老いて 六字名号碑に 心寄せ」」と読み込まれている。六字名号とは「南無阿弥陀仏」の六字。

正面の門柱碑を進むと、北河内界隈では珍しい朱塗り木造両部鳥居がある。高さ約4メートル、柱の周り1.2メートル、4本の控え柱は16センチ角。

境内中央には、4メートル四方、北河内に唯一の神楽舞台がある。地車倉庫の前には子安観音がある。郷土史かるたよりにも「手をとって 子宝ねがう 子安観音」とある。

往時の宮寺・神宮寺のもので、現在も多くの仏像・仏式のものがあり、神仏習合の名残をとどめている。

例祭は初物を神に献ずる秋祭りで、収穫前に行われる習わし。もとは旧暦9月16日だったが、明治になって10月16日に改められた。

郷土史かるたにも「豊作の 感謝を祝う 秋祭り」とある。前日が宵宮で、本来は宵宮の夜が山場だったが、現在は本宮で地車(だんじり)が出るため、それがメインになっている。

だんじり祭りとなったため、現在は10月第3土・日曜日が秋祭り。郷土史かるたにも、「累年の 地車祭り なお続け」とある。

当日は、鉦太鼓を鳴り響かせながら、だんじりを若者が担ぎ、子どもなどが引いて、氏子地である村中を練り歩き、五穀豊穣・村内安全を感謝する。

【ご利益】
安産、交通安全、海上安全、学業・受験合格
住吉神社 大阪府四條畷市上田原
【関連記事】
大阪府の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、大阪府に鎮座している神社の一覧