武蔵七党・柴崎氏の城郭跡、天満宮山王稲荷合社、昭和まで特殊神事
[住所]東京都調布市柴崎2-11-4
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柴崎稲荷神社(しばさきいなりじんじゃ)は、東京都調布市柴崎にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

創建年代は不詳。武蔵七党の一つ、野与党の柴崎氏、もしくは江戸氏の一族である木田見氏の城郭があった場所とされる。柴崎陣屋とも。

御祭神は倉稲魂命で、相殿に大山咋命菅原大神を祀る。小田原北条氏の時代に境内地や畑、山村など1町歩あまりが寄進されたと伝えられている。

江戸時代初期の寛永年間(1624年-1645年)、地頭佐橋氏に引渡され、江戸時代前期の延宝4年(1676年)の検地では、境内除地1反5畝歩と記録されている。

『新編武蔵風土記稿』柴崎村の条に「天満宮山王稲荷合社」とあり、旧柴崎村の鎮守で、五穀豊穣の神、また安産の神として信仰深かったという。三開寺が別当を勤めた。

三開寺は三界寺とも呼ばれ、当社境内地にあったといい、北野山遍照院と号したという。羽黒派の修験で、本堂が荒廃したため、本尊は光照寺に置かれたという。

明治4年(1871年)、村社に列し、明治34年(1901年)に社殿が改築された。境内には、田島稲荷・三峰・疱瘡神の三つの末社がある他、三夜塔・庚申塔・富士講碑がある。

例祭は10月上旬の土・日曜日。土曜日は夜宮と呼ばれ、18時からおもちゃ・お菓子・焼きそばなどの出店がある。日曜日に、太鼓・御輿・山車が巡行する。

特殊神事の「大喰講」が江戸時代中期から昭和30年代まで続いた。2月初午に五殻豊穰を祈願して高盛の飯を食べあう行事だった。

【ご利益】
五穀豊穣・商売繁盛、家内安全、地域安全、学業・受験合格
柴崎稲荷神社 東京都調布市柴崎
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