多摩郡にある四つの墳陵の一つ、御神体は男神像、1月にどんと焼
[住所]東京都調布市入間町2-19-13
[電話]03-3308-6576

糟嶺神社(かすみねじんじゃ)は、東京都調布市入間町にある神社。近代社格では村社。現在は國領神社の兼務社。御朱印の有無は不明。

創建年月は不詳だが、往昔多摩郡にある四つの墳陵の一つといわれ、その墳陵の下に鎮座したという。墓、あるいは当社も陵山(みささぎやま)と呼ばれたという。

御祭神は、糟嶺大神(かすみねのおおかみ)。農業神だとされる。

江戸時代中期の宝暦8年(1757年)、墳上に遷座、高さ2間1尺(3.81メートル)、根廻り70間(127メートル)あまりの墳陵の上に鎮座している。

『新編武蔵風土記稿』入間村の条に「糟嶺明神社」とあり、入間村の鎮守で、「本地十一面観音は明照院の境内に置り」、現在も隣接する明照院が別当だった。

『新編武蔵風土記稿』によれば、江戸時代初期の寛永6年(1629年)9月29日付けの棟札が存在したといい、この年代が、創建なのか再建なのかは不詳としている。

明治6年(1873年)12月、村社に列した。社殿は関東大震災で倒壊し、大正14年(1925年)に改築された。

例祭は10月8日で例大祭。1月14日には左義長祭(歳神祭・どんと焼)がある。

御神体は衣冠を付けた男神像で、像内の墨書銘札から宝永元年(1704年)に造られ、幕末の文久元年(1861年)に修理されたことが分かる。

境内社に、二つの稲荷社と天満天神社がある。『新編武蔵風土記稿』には、末社として、「天満宮」「稲荷祠」の記載がある。

境内約3500平方メートルは解放され、社屋の一部は集会所として利用されている。社前の鳥居近くにそびえるクロマツの古木は、推定樹齢500年前後と考えられている。

社前に大國魂神社宮司の猿渡盛厚撰「糟嶺神社の碑」が建つ。

なお、明照院は、16世紀中頃に開かれた天台宗の寺で、正面に提灯のさがる本堂の他、観音堂、えんま堂、そして整備された庭には地蔵尊・六地蔵巡拝供養塔などがある。

【ご利益】
五穀豊穣・商売繁盛、家内安全、地域安全
糟嶺神社 東京都調布市入間町
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