五十瓊敷命ゆかり機織りの守護神、霊剣とカレイ献上、岡田の戎さん
[住所]大阪府泉南市岡田3-25-1
[電話]072-483-2384

里外神社(りげじんじゃ)は、大阪府泉南市岡田にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

古く第16代仁徳天皇の代に、古松杉うっ蒼と茂る森があり、ここに呉服大明神(くれはだいみょうじん)を産土神として社殿が創立されたと伝わる。

『日本書紀』によれば、第11代垂仁天皇39年、五十瓊敷命を菟砥川上に置き、倭文部(しとりべ)を管理させたとある。

倭文部は、機織工のことで、また菟砥川上とは信達の地で、五十瓊敷命の墓は当地方にある。泉州機織の発祥の地であり、当社はこの倭文織の守護神として尊崇された。

中古、当社を去る西方約800メートル、現在の氏の松のあたりに1本の老松あり、その根元より毎夜霊光が発し、東方に向かって当社境内に飛び去った。

これを見て、村人がその根元を掘ったところ、一振りの霊剣を発見し、村人はその霊剣が必ず当社に深き由縁あるものと、神社に奉献した。

霊剣を御神体として素戔嗚尊を御祭神として祀った。伝説によれば、その霊剣は垂仁天皇時代に作られたものと伝えられている。

『古事記』には五十瓊敷命が大量の刀剣を制作したことが記されているが、そのうちの一振りか。また、その場所が岡田の里の外であったので、現社名に改称された。

鎌倉時代の建仁元年(1201年)10月、後鳥羽院が紀州熊野大権現に行幸の際、信達荘の王子社厩戸(うまやど)の御所に止宿した。

この岡田の地が鰈(カレイ)が有名なことを聞いて、当社に親拝。つまり岡田鰈、岡田ガレイ。村人は無上の光栄として、境内の渕に飼育していた鰈を献上したという。

この渕が王餘魚渕(かれいがふち)と名付けられた。その後、行幸の際には、王餘魚渕で飼育した鰈の献上が例となったという。

例祭は10月第2土・日曜日。陸宮本・岡田西組・岡田中組・岡田北組からやぐらの宮入りがある。

なお、本殿左右に合祀されている御祭神は、岡田神社の大年命と大浦神社の蛭子命。大浦神社は岡田の戎さんの通称で親しまれ、近郷に古い信仰が続き、1月には十日戎がある。

境内社に、幡守神社(倉稲魂命)、琴平神社(大物主神)、淡島神社(淡島乃大神)、住吉神社(住吉乃大神)がある。

【ご利益】
厄災除け、大漁満足・商売繁盛、五穀豊穣、家内安全
里外神社 大阪府泉南市岡田
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