斎王に卜定された皇女が潔斎した旧跡、南北朝期創祀の神明神社
[住所]京都府京都市右京区嵯峨柳田町9
[電話]075-861-0682

斎明神社(さいめいじんじゃ、斉明神社)は、京都府京都市右京区嵯峨柳田町にある神社。御朱印の有無は不明。

車折神社や鹿王院にもほど近く、順徳天皇の皇孫にあたる志玄王の墓や、安倍晴明の墓からも近い。

平安時代の貞観元年(859年)、伊勢斎王に卜定された文徳天皇皇女である恬子内親王が、嵯峨の野の宮に篭った際、天照大神を祀って潔斎した旧跡と伝える。

ちなみに、恬子内親王は『伊勢物語』第69段「狩の使」に登場する斎王のモデルだとされる。

これにより、南北朝時代の康永3年(1344年)、天龍寺慈済院の仏慈和尚によって創祀された。

当時は慈済院の境内地になっており、慈済院の鎮守として崇敬された。天照皇大神を御祭神とし、神明神社とも呼ばれている。

江戸時代初期の慶長11年(1606年)、慈済院第七世菊齢彭によって社殿が造立された。

その後朽損してきたために、江戸時代中期の明和8年(1771年)、下司河村幸右衛門によって造営された。

この本殿が現存し、身舎両妻に棟持柱を建てた、市内では数少ない神明造で、しかも建築年代が明らかで造営資料も揃っている点で貴重とされる。

今は簀屋祢(すやね)に覆われているこの本殿と、江戸時代末期に造営された檜皮葺の拝殿が市登録有形文化財。

例祭は5月第2日曜日で例大祭。境内末社に、稲荷大神・愛宕大神・八坂大神・天満天神がある。

【ご利益】
開運招福
斎宮神社 京都府京都市右京区嵯峨野宮ノ元町
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