鎌倉初期に大宮を勧請、精緻な彫刻のある本殿、ごぼう市の伝統継承
[住所]東京都足立区舎人5-21-34
[電話]-
舎人氷川神社(とねりひかわじんじゃ)は、東京都足立区舎人にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。
当社の創建は、鎌倉時代初期の正治2年(1200年)、武蔵国一宮である大宮の氷川神社を勧請、奉斎したと伝わる。御祭神は素盞嗚尊。
現在の社殿は、天保7年(1836年)の建築で、総けやき造り、柾目の素材を集めて造営されている。唐様破風流れ造りの屋根が大きく社殿を覆っている。
その特徴は社殿一面に施された彫刻美にある。向背の両社の昇龍・降龍・正面扉の唐獅子や牡丹、左側面の八岐大蛇退治、裏面には天の岩戸開き、右側面には天孫降臨の様子が浮彫にされている。
さらに、奥の両袖の懸崖には親子の唐獅子が彫り抜かれている。獅子は子を千仭の谷へつき落し、子は自力で谷間から這い上がるという図柄。区内屈指の神社建築ともされ、区の登録文化財。
舎人と呼ばれた当地は、江戸時代には赤山街道の宿場として栄え、「ごぼうの市」に代表される市場町としても賑わった。
ごぼう市(ゴボウ市)は、毎年12月の20日と26日に、ゴボウを中心とした正月用野菜や雑貨などを売る市で、この文化的・経済的な背景がすぐれた彫刻を持つ当社殿の建立につながったという。
「ごぼう市」は戦後になって途絶えたが、近年その伝統を伝えるため、舎人文化市が当社境内で開催されている。12月23日に、近隣で取れた野菜などが売られるほか、模擬店なども出る。
当社は、天正2年(1574年)に再建されたといい、舎人町・入谷村・遊馬村(草加市)の3町村の鎮守で、『新編武蔵風土記稿』舎人町の条に「氷川社」と記載される。
そこには、「八幡春日を相殿に祀る」「末社。疱瘡神社、稲荷社、辨天社、牛頭天王社、本地堂、十一面観音を安ず、神輿も此所に置り」とある。
現在、相殿には八幡・春日が祀られている様子はない。また、現在の境内社は、弁財天社・多賀神社・八幡神社・稲荷神社・牛頭天王社の五社。
同じ五社でも、『足立風土記資料神社明細』では、八幡神社(品陀和気命)、稲荷神社(宇迦之御魂命)、八坂神社(建速須佐之男命)、久伊豆神社(大己貴命)、厳島神社(市杵島姫命)とある。
久伊豆神社が多賀神社に入れ替わっていることになる。ちなみに、この多賀神社の近くには御神木のたぶのき(タブノキ)があり、区の保存樹木に指定されている。
当社は、明治5年(1872年)に村社に列し、大正元年(1912年)に近在の無格社だった天祖神社・稲荷神社・神明社を合祀したという。
例祭は、9月中旬の土・日曜日。3年に一度、大神輿、小神輿、山車、太鼓の巡行が行われる。境内での奉納踊りは毎年行われる。
【ご利益】
厄災除け、病魔退散、地域安全、事業成功、商売繁盛

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当社の創建は、鎌倉時代初期の正治2年(1200年)、武蔵国一宮である大宮の氷川神社を勧請、奉斎したと伝わる。御祭神は素盞嗚尊。
現在の社殿は、天保7年(1836年)の建築で、総けやき造り、柾目の素材を集めて造営されている。唐様破風流れ造りの屋根が大きく社殿を覆っている。
その特徴は社殿一面に施された彫刻美にある。向背の両社の昇龍・降龍・正面扉の唐獅子や牡丹、左側面の八岐大蛇退治、裏面には天の岩戸開き、右側面には天孫降臨の様子が浮彫にされている。
さらに、奥の両袖の懸崖には親子の唐獅子が彫り抜かれている。獅子は子を千仭の谷へつき落し、子は自力で谷間から這い上がるという図柄。区内屈指の神社建築ともされ、区の登録文化財。
舎人と呼ばれた当地は、江戸時代には赤山街道の宿場として栄え、「ごぼうの市」に代表される市場町としても賑わった。
ごぼう市(ゴボウ市)は、毎年12月の20日と26日に、ゴボウを中心とした正月用野菜や雑貨などを売る市で、この文化的・経済的な背景がすぐれた彫刻を持つ当社殿の建立につながったという。
「ごぼう市」は戦後になって途絶えたが、近年その伝統を伝えるため、舎人文化市が当社境内で開催されている。12月23日に、近隣で取れた野菜などが売られるほか、模擬店なども出る。
当社は、天正2年(1574年)に再建されたといい、舎人町・入谷村・遊馬村(草加市)の3町村の鎮守で、『新編武蔵風土記稿』舎人町の条に「氷川社」と記載される。
そこには、「八幡春日を相殿に祀る」「末社。疱瘡神社、稲荷社、辨天社、牛頭天王社、本地堂、十一面観音を安ず、神輿も此所に置り」とある。
現在、相殿には八幡・春日が祀られている様子はない。また、現在の境内社は、弁財天社・多賀神社・八幡神社・稲荷神社・牛頭天王社の五社。
同じ五社でも、『足立風土記資料神社明細』では、八幡神社(品陀和気命)、稲荷神社(宇迦之御魂命)、八坂神社(建速須佐之男命)、久伊豆神社(大己貴命)、厳島神社(市杵島姫命)とある。
久伊豆神社が多賀神社に入れ替わっていることになる。ちなみに、この多賀神社の近くには御神木のたぶのき(タブノキ)があり、区の保存樹木に指定されている。
当社は、明治5年(1872年)に村社に列し、大正元年(1912年)に近在の無格社だった天祖神社・稲荷神社・神明社を合祀したという。
例祭は、9月中旬の土・日曜日。3年に一度、大神輿、小神輿、山車、太鼓の巡行が行われる。境内での奉納踊りは毎年行われる。
【ご利益】
厄災除け、病魔退散、地域安全、事業成功、商売繁盛

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