道ヶ島に下総を勧請、重要な水路の目印、11月「新小岩のおとり様」
[住所]東京都江戸川区中央4-5-23
[電話]03-3655-8980

新小岩香取神社(しんこいわかとりじんじゃ)は、東京都江戸川区中央にある神社。新小岩厄除香取神社、間々井香取神社とも。参拝すれば、由緒にある「間々井」も記載された御朱印を頂ける。

創祀・創建年代は不詳。昔この辺一帯が芦原で船が自由に往来できた頃、その中に浮かぶ道ヶ島という小高い島があった。

この島に、下総の香取神宮より経津主命の御分霊を祀ったのが、当社の起源だとされている。御祭神は、経津主命。

当時、当社の東を流れる小松川(現 親水公園)は、国府台間々の入江から、武蔵国上野の台地に向かう重要な水路だった。

その水路を進んだ船は、当社の森を船路の目安としたので、間々井宮と称したと伝えられている。

また、長禄年間(1457年-1461年)、太田道灌が国府台控城に往来の時、当社に船を泊め、霊水を汲み、船路の安全を祈願したと伝えられている。

江戸時代初期の元和5年(1619年)の棟札を所蔵する。それによれば、亀井和泉守源永以来、代々亀井家が神宮を勤め、葛西領開拓神秘歌とその舞いを伝えている。

徳川将軍が鷹狩の折は膳所を置き、小松菜の由来を伝え、現在は境内に碑がある。

天明年間(1781年-1789年)の洪水で、多くの穀類、人馬・古文書類を流失したが、亀井家の口碑によって、往古の由緒を伝えている。

現在の本殿は総欅造りで、江戸時代後期、氏子で大工の牧野八郎次が10年の歳月を費やし、天保4年(1833)に竣工した建物である。

例祭は8月21日で、大祭。3年ごとの本祭では、町会神輿の連合渡御などがある。7月初旬には、形代流し・大祓連合船祭りが行われる。

境内末社に、稲荷神社(豊受姫命)・鷲神社(日本武尊)・道祖神(猿田彦命)・水神社(彌都波能売神)・大雷神がある。

この稲荷神社は、俗に「ありまいなり」と呼ばれ、現在の松島3丁目27番に鎮座していたが、土地整理のため、当社境内に遷座した。

鷲神社は、大鳥神社とも称し、例年11月酉日に「新小岩のおとり様」と多くの信者に親しまれる、盛大な祭典が行われる。いわゆる酉の市。

酉祭の末日には、伝統の暮目の舜神楽が奉納され、福御縁の授与が行われる。

道祖神は、当村創立以来、昭和35年(1960年)まで、松島2丁目10番に鎮座していた。道ヶ島の旧地名も、「道祖が島」から転じたものとされる。

また、正月の「どんど焼き」は「どうそじん焼き」からの行事だという。

境内には他に、神鹿苑があり、また、松尾芭蕉の下記の句を刻んだ碑が建っている。
秋に添うて 行かばや末は 小松川
境内は桜の名所であり、近くに小松川親水公園がある。なお、当社は、区内南篠崎町の南篠崎天祖神社、江戸川の二之江神社などを兼務している。

また、当地で古くから伝わる道饗祭(どうきょうさい/みちあえのまつり)を当社で継承している。八衢比古命、八衢比売命、久那斗神の3神を道返しの神として祀り、疫神を村の外に留める神事。

【ご利益】
武運長久・勝運、事業成功、商売繁盛、交通安全(公式HP
新小岩香取神社 東京都江戸川区中央
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新小岩香取神社 東京都江戸川区中央の御朱印