応神朝以前の創祀、祇園信仰、四至の神に守られた古社、御船行事
[住所]静岡県牧之原市波津1000
[電話]0548-52-0474
飯津佐和乃神社(はづさわのじんじゃ)は、静岡県牧之原市波津にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式神名帳』にある「飯津佐和乃神社(遠江国・蓁原郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。
創祀年代は不詳。一説には第15代応神天皇以前に祀られたといい、神功皇后による三韓征伐の際に、三刃鉾壱竿が寄進されたという。
御祭神は、素盞鳴尊。後世には祇園信仰が強くなり、現在の神紋は、左三巴とともに、祇園守。素戔嗚尊奉祀神社「全国清々会」にも加盟している。
もとは、当社の北にある小堤山の山頂に祀られていたというが、安土桃山時代の元亀2年(1571年)に現社地に遷座した。
江戸時代初期の慶長9年(1604年)8月、伊奈備前守により黒印領として1石8斗が寄進された。歴代相良藩主からも崇敬され、田沼氏からは櫓、扁額等が奉納された。
中世以降は、牛頭天王社と称し、さらに、熊野本宮とも、法性大明神とも称したが、明治になって、現社名に戻した。
しかし、明治6年(1873年)には、須佐男神社に改称して郷社に列し、明治40年(1907年)9月には神饌幣帛料供進社に指定された。
戦後の昭和24年(1949年)に再び現社名に復したという。現在までに、高皇産霊尊を配祀し、猿田彦神・菅原道真を合祀している。
猿田彦神は、往古からこの地に鎮座した船玉神社の御祭神。菅原道真は、当地に創立された黄檗宗仏源由宝泉寺の鎮守である北麓の天神社の御祭神だった。
小堤山東麓の稲荷社、西麓の左宮司社を含むこの四社は、旧地の小堤山の山頂からそれぞれ等距離に鎮座し、本社四至の神と伝えられた。
昭和22年(1947年)1月11日、四社すべてが本社に合祀された。
例祭は9月15日。現在は9月第3日曜日。神輿渡御のお先供をする特殊神事、御船行事が行われる。神事に使われる船は、江戸時代の千石船、千五百石船おのおの一艘の模型。
縮尺10分の1で、長さ2メートルほど、精巧な造り。船若と呼ばれる青年たち33名が、昔からの船歌に合わせて船を操つり、海の上を進むようにして神輿のお先供をする。
近辺では、大江八幡宮で同時期に、10月には神明神社で、11月には鹿島神社で御船行事が行われる。
大江八幡宮のものは、「大江八幡神社の御船行事」として、国の重要無形民俗文化財に指定されているが、当社のものも、県指定無形民俗文化財。
境内社に、文禄4年(1595年)に徳川家康が相良御殿守護のために伏見から勧請し、田沼意次が相良領主となってから本丸に祀られていた稲荷社と、当社創祀の頃に、御伴神として祀られた琴平社がある。
飛地境内には、津島社・大和社・秋葉社が祀られている。
なお、式内社「飯津佐和乃神社」の論社は他に、市内細江の飯室乃神社がある。
【ご利益】
厄災除け、大漁満足・商売繁盛、交通安全

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・静岡県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、静岡県に鎮座している神社の一覧
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飯津佐和乃神社(はづさわのじんじゃ)は、静岡県牧之原市波津にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式神名帳』にある「飯津佐和乃神社(遠江国・蓁原郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。
創祀年代は不詳。一説には第15代応神天皇以前に祀られたといい、神功皇后による三韓征伐の際に、三刃鉾壱竿が寄進されたという。
御祭神は、素盞鳴尊。後世には祇園信仰が強くなり、現在の神紋は、左三巴とともに、祇園守。素戔嗚尊奉祀神社「全国清々会」にも加盟している。
もとは、当社の北にある小堤山の山頂に祀られていたというが、安土桃山時代の元亀2年(1571年)に現社地に遷座した。
江戸時代初期の慶長9年(1604年)8月、伊奈備前守により黒印領として1石8斗が寄進された。歴代相良藩主からも崇敬され、田沼氏からは櫓、扁額等が奉納された。
中世以降は、牛頭天王社と称し、さらに、熊野本宮とも、法性大明神とも称したが、明治になって、現社名に戻した。
しかし、明治6年(1873年)には、須佐男神社に改称して郷社に列し、明治40年(1907年)9月には神饌幣帛料供進社に指定された。
戦後の昭和24年(1949年)に再び現社名に復したという。現在までに、高皇産霊尊を配祀し、猿田彦神・菅原道真を合祀している。
猿田彦神は、往古からこの地に鎮座した船玉神社の御祭神。菅原道真は、当地に創立された黄檗宗仏源由宝泉寺の鎮守である北麓の天神社の御祭神だった。
小堤山東麓の稲荷社、西麓の左宮司社を含むこの四社は、旧地の小堤山の山頂からそれぞれ等距離に鎮座し、本社四至の神と伝えられた。
昭和22年(1947年)1月11日、四社すべてが本社に合祀された。
例祭は9月15日。現在は9月第3日曜日。神輿渡御のお先供をする特殊神事、御船行事が行われる。神事に使われる船は、江戸時代の千石船、千五百石船おのおの一艘の模型。
縮尺10分の1で、長さ2メートルほど、精巧な造り。船若と呼ばれる青年たち33名が、昔からの船歌に合わせて船を操つり、海の上を進むようにして神輿のお先供をする。
近辺では、大江八幡宮で同時期に、10月には神明神社で、11月には鹿島神社で御船行事が行われる。
大江八幡宮のものは、「大江八幡神社の御船行事」として、国の重要無形民俗文化財に指定されているが、当社のものも、県指定無形民俗文化財。
境内社に、文禄4年(1595年)に徳川家康が相良御殿守護のために伏見から勧請し、田沼意次が相良領主となってから本丸に祀られていた稲荷社と、当社創祀の頃に、御伴神として祀られた琴平社がある。
飛地境内には、津島社・大和社・秋葉社が祀られている。
なお、式内社「飯津佐和乃神社」の論社は他に、市内細江の飯室乃神社がある。
【ご利益】
厄災除け、大漁満足・商売繁盛、交通安全

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