鎌足が勧請、中世には社殿の見事さ称えられ春日社へ、5月に馬祭
[住所]大阪府高槻市安満磐手町5-9
[電話]072-681-0220

磐手杜神社(いわてもりじんじゃ)は、大阪府高槻市安満磐手町にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

安満山の南西麓にあり、桧尾川に面している。伝承によれば、天智天皇5年(666年)、藤原鎌足が勧請したと伝わる。

当社西方8キロほどのところに、鎌足の墓の可能性が高いとされる、阿武山古墳がある。当初、当社は安満神社と称したという。

平安時代後期から末期にかけて、当地一帯は奈良春日社の荘園になって、村の鎮守として春日大明神を勧請したと考えられる。

そこで、当社は春日神社に改められたという。鎌倉時代初期の建久6年(1195年)、後鳥羽天皇が当社を親拝したという記録が残っており、その際の社殿は見事だったとされる。

戦国時代には兵火にあって焼失、江戸時代に入って、その初期の元和8年(1622年)に社殿が再建された。

明治44年(1911年)、近隣の神社を合祀した際、現社号に改称した。役行者が建立し、安閑天皇を御祭神とする雲峰神社などを合祀したという。

現在までに御祭神は、武甕槌命天児屋根命齋主神・姫大神の春日神と、安閑天皇。

社頭の森は磐手の杜と呼ばれ、歌枕として名高く、毎年1月15日には、氏子がそろって参詣し、粥占いの神事を行い、その年の穀物の豊凶を占う。

また、毎年5月5日には、稚児が乗った三頭の馬が神輿とともに神社を巡る神輿渡御神事、通称「馬祭」が行われる。市指定無形民俗文化財。

五穀豊穣と村の安寧を願う農耕儀礼として、村の神事祭礼を担ってきた宮座が中心となり、伝統の祭りを守り伝えている。

境内社に、戎神社・弁天神社(蛭子大神市杵島姫命)、鶴尾八幡神社・千観神社(本多知気命・大加幸豆美命)、稲荷神社(白髭大明神・重盛大明神)、大将軍社(八衢比古神・八衢比売神・久那度神)がある。

境内には夜啼き石が安置されている。社頭から高槻城へ動かしたら、夜になると鳴き声をあげるので、社頭に返したという。

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磐手杜神社 大阪府高槻市安満磐手町
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