僧形八幡神像の神威、表裏一体だった薬師堂は今は相殿・出雲神社
[住所]大阪府大阪市北区長柄中3-3-1
[電話]06-6351-6908

長柄八幡宮(ながら はちまんぐう)は、大阪府大阪市北区長柄中にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

平安時代の天禄元年(970年)、あるいは鎌倉時代の永仁4年(1296年)の創建だという。山城国男山八幡宮を勧請した。主祭神は八幡大神

鎌倉時代の作と伝わる僧形八幡神像を安置し、往時社頭に近接する道を牛馬車が通行する時、神威に触れて、前進できず、別の道を回ったと伝えられる。

江戸時代初期の慶長15年(1610年)、片桐東市正且元が本殿、幣殿、拝殿を改築したと伝わる。

鎮座地の長柄の地は、往昔中津川、淀川の分岐点で、交通の要衝であり、早くから拓けたところ。長柄長者の名称が定着するほど、富裕者も多かった。

当社と表裏一体の関係にある薬師堂があり、その創建年代は不詳だが、往古より左側に南面して鎮座、民は雷除けに霊験あらたかとして崇敬していたという。

この薬師堂が当社の神宮寺で、享保3年(1718年)、享保7年(1722年)、元文3年(1738年)、延享2年(1745年)、延享4年(1747年)、慶応元年(1865年)の検地に、薬師堂が記載されている。

この薬師堂が現在、相殿の出雲神社であり、大己貴大神少彦名大神を御祭神としている。

当社の社殿の建替は、明応9年(1500年)3月18日、文禄3年(1595年)、宝永5年(1708年)8月12日、大正6年(1917年)5月25日の四度の記録が残る。

明治5年(1872年)、村社に列し、明治42年(1909年)6月には幣帛供進社に指定された。

大正3年(1914年)3月31日、敷地が淀川敷になった北長柄村末広の住吉神社(住吉大神)を合併した。

例祭は10月18日で秋季大祭。前日の17日に宵宮祭がある。夏季大祭は7月の第3日曜を中心とする土・日曜日。

夏祭でも秋祭でも、境内に備えつけられた専用の櫓で奉納される地車囃子(だんじりばやし)は、摂州地車囃子と呼ばれ、「長柄流」「キタの流派」の祖といわれている。

夏祭では獅子舞いが出て、昼間は氏地を回るが、夜間は摂州地車囃子奉納の時間にあわせて傘踊りをしながら境内を練る。

長柄中1丁目には南長柄八幡宮があるが、別の神社。以前は、北長柄村と南長柄村に分かれていたという。

【ご利益】
厄災除け、雷除け、病気平癒、交通安全
長柄八幡宮 大阪府大阪市北区長柄中
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長柄八幡宮 大阪府大阪市北区長柄中の御朱印