真言宗安生寺に隣接する国生明神、内臣の祖神か、郡内唯一の郷社
宇智神社 奈良県五條市今井4-6-12
[住所]奈良県五條市今井4-6-12
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宇智神社(うちじんじゃ)は、奈良県五條市今井にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「宇智神社(大和国・宇智郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

今井町の東南端、宇智川と吉野川の合流点の西、約400メートルの地に、安生寺に隣接して鎮座する。国生明神とも称する。

御祭神は宇智大神。不定だが、『新撰姓氏録』の大和国皇別に「内臣孝元天皇皇子彦太忍信命之後」とある当地方に居住した内臣の祖神を祀ったもの、との説が有力。

また、『日本書紀』第16代仁徳天皇50年3月の条に基づき、彦太忍信命の子にあたる武内宿禰を祀るものではないかとされる。

さらに、当社の俗称を国生(こくしょー)と呼ぶことから、伊弉諾命伊弉冉命を御祭神とする、とも。

『和名類聚抄』に、「山城国綴喜郡有智(うち)郷」とあり、式内社の内神社がある。内神社の御祭神は山城内臣と、武内宿禰の異母弟の味師内宿禰で、関係が指摘されている。

安生寺は当社の神宮寺で、役の行者の創立とされる。当初は国生寺と称したが、奈良時代、井上内親王(717年-775年)が安産を祈願して安生寺と改めたという。

室町時代の文明5年(1473年)に経覚の記した『化緑簿』に「国生寺」とあるという。

十一面観音を本尊とし、真言宗高野山金剛峯寺の末寺に列している。当社境内にも、高野山と縁の深い立里荒神(火産霊神)を祀る摂社が鎮座している。

明治7年(1874年)、宇智郡ではただ一社、郷社に列した。

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宇智神社 奈良県五條市今井
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