南北朝期の勧請、道灌の献植、「三本願い松」と中野七福神
[住所]東京都中野区沼袋1-31-4
[電話]03-3386-5566

氷川神社(ひかわじんじゃ)は、東京都中野区沼袋にある神社。沼袋氷川神社とも。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

南北朝時代の正平元年・貞和2年(1346年)、大宮氷川神社より勧請した御分霊を当地に奉祀したことに始まる。御祭神は須佐之男命

文明9年(1477年)、太田道灌が豊島氏を攻略した江古田・沼袋原の戦い(江古田原合戦)の際、道灌は当社に本陣を布き、戦勝を祈願して、境内に一株の杉を献植した。

この道灌杉は、昭和17年(1942年)に枯死。その跡が境内に残る。なお、道灌に関する由緒は、中野氷川神社にも伝わる。

江戸時代には当社は下沼袋村の鎮守とされた。『新編武蔵風土記稿』下沼袋村にも氷川社とあり、別当は清谷寺だった。

江戸時代前期の正保年間(1645年-1648年)、代官の野村彦太夫により社殿の修築が行われたほか、明治・大正期にかけてたびたび増改築された。

昭和63年(1988年)、昭和天皇即位60年記念事業として社殿が造替されたが、平成2年(1990年)3月19日、不審火により焼失した。

墨田区東向島の白鬚神社、世田谷区船橋の神明神社も同時刻に発火・全焼しており、極左過激派組織の一派・中核派による時限発火装置を用いた放火テロとみられている。

翌平成3年(1991年)8月、現社殿が再建された。平成23年(2011年)3月11日の東日本大震災では裏参道の大鳥居が倒壊したが、翌平成24年(2012年)に再建された。

例祭は8月第3土・日曜日、または第4土・日曜日で例大祭。神輿渡御の他、奉納舞踊、イベント・演芸などがある。

1月1日は歳旦祭で、沼袋・野方の囃子連により、賑やかなお囃子が奏でられ、雄壮な獅子舞が披露され、「お焚きあげ」が行われる。

9月には、沼袋と野方から元気を発信する、まちおこしチャリティーライブ「NUNO JAZZ FESTA(ヌーノジャズフェスタ)」が境内で行われる。

境内社に、天王社(須佐之男命。例祭は6月22日で天王祭)、稲荷神社(宇迦之御魂命。例祭は2月午の日で初午祭)、御嶽神社(日本武命・櫛真知命・大己貴命少彦名命)などがある。

天王社には八雲神社・諏訪神社(建御名方命)・胡録神社(面足命惶根命)が合祀されている。

それら末社の前にそびえる松が当社の御神木で、「悪しきことはスギ去れ、願い叶うをマツ」といって、杉に願を掛け不運・災難を除け、松に幸福を願うと必ず成就すると伝わる。

いわゆる「三本願い松」。

一の鳥居と二の鳥居の間、参道左手に中野七福神が鎮座する。平成21年(2009年)8月に奉斎されたもので、区内で唯一、七福神巡拝ができる場となっている。

狛犬は幕末の文久4年(1864年)正月に奉納されたもの。子育て狛犬といわれ、3回なでるとお産が軽くなると言い伝えられている。

【ご利益】
厄災除け、病気平癒、学業・受験合格(公式HP
氷川神社 東京都中野区沼袋
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