室町期に熱田の神が蛇・白鳥として顕現、鴫野だんじりと戎祭
[住所]大阪府大阪市城東区鴫野東3-31-8
[電話]06-6961-5003

八劔神社(やつるぎじんじゃ)は、大阪府大阪市城東区鴫野東にある神社。鴫野八劔神社とも。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

近隣では「はっけんじんじゃ」か「はちけんじんじゃ」と呼ばれることが多い。

室町時代の応永年間(1394年-1428年)の初め、鴫野村の住民某がある夜夢を見た。その夢枕に一人の老翁が現れ下記のように告げた。
吾はこれ熱田の神なり。跡をこの地に垂れんと欲す。明日汝等出でて吾を淀川の河辺に迎うべし
翌日、村人10人あまりを呼んで、事の次第を語ったところ、自分も同じ夢を見たという者が多数いた。

そこで一同は各々衣服を改めて河辺に出迎えると、果たして1匹の小蛇が河中に現れ、まっすぐこちらに向って来て、やがて岸に上がった。

その様の悠々泰然たるを見て、村人は畏敬に打たれ、一同相従って行くと、小蛇は川を越え堤を経て鴫野村に入った。

そして、小蛇が留まった所を見て、村人たちはそこに小さな祠を建ててこれを祀った。応永3年(1396年)9月22日のこととされる。

なお、蛇ではなく、白鳥だという別の伝えもある。

以来、室町、戦国、江戸、明治を経て、大正4年(1915年)、天王田村の氏神である八坂神社と永田村の氏神である水神社を合祀した。

現在までに御祭神は、中御座に八劔大明神、北御座に武速須佐雄大神、南御座に罔象女大神

熱田の神で八劔大明神ではあるが、当社ではこれを須佐之男命と同体とする。

例祭は、もとは創祀の9月22日だったが、明治以降は10月22日となった。鴫野だんじり祭りとして、だんじりの曳行がある。1月15日にはとんど祭がある。

4月第4日曜日には献花祭がある。600年祭を記念して、平成14年(2002年)から始まった。稚児衣装に身を装った子供達が、花籠を乗せた花車を引っぱり、参拝する。

境内には、大坂城の刻印石や十四代朝日山四郎右衛門の石像がある。また、境内末社に、野神社(宮地神・鹿屋野比売命)と末社合祭殿がある。

末社合祭殿では、戎神社(事代主命大国主命)、幸神社(産霊神・狭田毘古大神奥津比古大神奥津比売大神)、辨天社(辨財天女・大楠稲生大明神・楠春稲生大明神)が祀られている。

戎神社は昭和30年(1955年)に、兵庫県の西宮神社より御分霊を迎え、現在までに1月9日-11日に十日戎として戎祭りが行われている。「しぎの戎」とも呼ばれる。

当社の西側、道路を挟んだ城東小学校の裏門脇に鴫野・今福古戦場碑がある。

【ご利益】
厄災除け、武運長久・勝運、商売繁盛(公式HP
八劔神社 大阪府大阪市城東区鴫野東
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八劔神社 大阪府大阪市城東区鴫野東の御朱印