室町期に津島を勧請、創建来の獅子舞と、舞台及び石崖桟敷
[住所]東京都西多摩郡奥多摩町川井717
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八雲神社(やくもじんじゃ)は、東京都西多摩郡奥多摩町川井にある神社。川井八雲神社とも。御朱印の有無は不明。

伝承によれば、室町時代の応永年間(1394年-1428年)、津島牛頭天王宮の御分霊を勧請、鎮座したという。

御祭神は、須佐鳴男命・牛頭天王。

勧請の際、下総国の獅子舞の祖、山崎角兵衛の子孫である山崎角太夫が武蔵の山、村の神事に法楽・芸能・ささら獅子舞を伝授していた。

そこで、川井郷の人々は除災招福、悪疫退散、五穀豊穣に恵まれる舞であることを信じ、伝授を頼んだ獅子舞が今に伝わる。

「川井八雲神社獅子舞」で、町指定無形民俗文化財。現在は例祭の5月5日に奉納される。

衰退期もあったが、江戸時代後期の享和年間(1801年-1803年)、大飢饉と水害で困った時に復興したという。それを記した棟札が現存する。

大正時代の末(1920年)まで、獅子が行列を作り、村内の各戸を回り、悪病のお祓いをする「祈祷獅子」が行われていたともいう。

当社は山の中腹にあり、参道の下に鳥居が立ち、舞台下の参道の石段を登ると、境内と石崖桟敷がある。

さらに石段を登ると本殿に至る。参道石段をまたぐように建てられた舞台は、当社の門としての役割も担う。

この舞台は、懸造りになっているため、参道の下から見ると二階建てに、また登った境内側から見ると平屋に見える。

規模は間口10.9メートル、奥行き5.5メートルで、下には楽屋と物置があり、対面する6段の石崖桟敷は観覧席として利用されていた。

古くは東京本所や浅草から来た一座が上演したとも伝わる。熊野神社の舞台とともに、多摩地方に現存する農村部隊の中でも最も完備したものとして貴重だという。

「川井八雲神社の舞台及び石崖桟敷」として、都の有形民俗文化財に指定されている。

【ご利益】
厄災除け、病魔退散、五穀豊穣
八雲神社 東京都西多摩郡奥多摩町川井
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