道真が左遷途上に立ち寄った「左遷道」、秀吉奉納の獅子舞
[住所]大阪府大阪市城東区諏訪2-15-16
[電話]06-6961-2187

諏訪神社(すわじんじゃ)は、大阪府大阪市城東区諏訪にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

創祀・創建年代は不詳。境内にある石灯籠に承和3年(836年)4月寄進とあり、平安時代前期には存在していたという。

御祭神は、建御名方刀美命・八坂刀売之命。

菅原道真が昌泰4年(901年)、筑紫に左遷される際、河内道明寺の叔母に別れを告げるための道中、当社に参拝した。

その際、諏訪大明神が身の行く先を助け導くと聞き、御神号の額を一面奉納したと伝わる。

このあたりは昭和45年(1970年)頃までは左専道(させんどう)という地名だったが、道真はその地名を聞き、自分の境遇と同じ音だったことから感慨にふけったという。

また、道真の境遇に同情した村人が、地名を「左遷道」に改めたともいう。一説には、道真が立ち寄った故事から、この地名になったとも。

安土桃山時代の天正18年(1590年)、小田原攻めの時、豊臣秀吉が大坂城の天守閣から外を眺めた際、森のように木が生い茂っていた当社が目に留まり、参拝した。

その甲斐もあって、戦に勝利したと信じ、報恩感謝のために、秀吉は雄と雌の一対の獅子を奉納したという。

雄獅子は明治18年(1885年)の大水害で流失したが、雌獅子とそのレプリカが現存している。

当社の獅子舞は、秀吉以来のものとされるが、前述の水害で資料が流失してしまったため、詳しくは不明。

昭和に入り、戦争のため一時途絶えたが、獅子地車保存会により昭和43年(1968年)に復活。市の無形民俗文化財に指定されている。

例祭は10月第3日曜日。この獅子舞の奉納がある。7月上旬に夏祭りがあり、だんじりの曳行が行われ、露店も多数出る。

境内摂社に大國神社、境内末社に談山神社・春宮神社・天満宮(腰掛天満宮)・玉長社、招魂社がある。

腰掛天満宮は、社前に菅原道真が休憩のため、腰を掛けたと伝わる菅公腰掛石がある。この石に触ると、学業成就のご利益があるという。

なお腰掛石の横の手水鉢は、菅公の子孫である平直貞が先祖の縁を偲んで、享保2年(1717年)夏に奉納したもの。

大阪の語呂合わせの「ドッコイ そうは左専道の 不動さん」の由来である「左専道不動」の門前にあった「お百度石」が境内にある。

【ご利益】
学業・受験合格、武運長久・勝運、厄災除け、病魔退散
諏訪神社 大阪府大阪市城東区諏訪
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