新橋・汐留、虫歯・虫封じの鯖稲荷、平成の世に第一京浜沿いに遷座
[住所]東京都港区東新橋2-1-1
[電話]03-3433-2034

日比谷神社(ひびやじんじゃ)は、東京都港区東新橋にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創祀・創建年代は不詳。もとは旧麹町区日比谷公園の大塚山という地に鎮座し、日比谷稲荷明神、旅泊稲荷明神(さばいなりみょうじん)と称したという。

別称は、全国の苦しんでいる旅人たちに当社の社務所を開放し、無病息災の祈願を受けさせたところ、霊験著しく、旅人や周囲の人々が「旅泊稲荷」と唱えたことによる。

江戸時代初期の慶長11年(1606年)、江戸城築城に際し、日比谷御門の造営に伴い、氏子とともに芝口に移動したが、町名は変わらなかった。

寛永7年(1630年)、新橋に新しく芝口御門を造営することになり、町名も日比谷町から芝口町へと改称されたが、当社号は変更しなかったという。

以来、旅泊(さば)は音が同じの魚の鯖に変わり、鯖稲荷と称された。鯖を食べるのを断ち、虫歯・虫封じの祈祷を受けると霊験があったという。

治った人々が神恩感謝に鯖を奉納するようになったため、鯖稲荷の名称が定着した。なお、鯖に関する信仰としては、神奈川県の境川流域に鯖神社12社がある。

江戸時代には、毎年1月6日に神札を捧持して登城する慣例があったという。伊達、脇坂、中川、肥後、本堂、毛利、井上、片岡の諸公から篤い崇敬を集めた。

御祭神は豊受大神伊勢の神宮(伊勢神宮)の豊受大神宮(外宮)と同神で、当社では、「稲荷神と並ぶ農業神」としている。

由緒からは当社は一貫して稲荷と称されてきたようだが、当社御祭神は、稲荷神とは並ぶものの、稲荷神としては位置づけられていないことになる。

また、瀬織津比賣大神・速開都比賣大神気吹戸主大神速佐須良比賣大神の祓戸四柱大神を併せて祀る。

明治5年(1872年)、村社に列し、大正12年(1923年)の関東大震災の影響で、昭和3年(1928年)の都市計画区割整理の対象となった。

そのため、愛宕下町2丁目に換地されて、現在の新橋4丁目に社殿が造営された。以降、新橋の鎮守として広く崇敬を集めた。

平成21年(2009年)、都市道路計画で環状2号線の建設に伴い、社殿が東新橋2丁目、国道15号(第一京浜)に建造された。

現在、新橋2・4・5丁目町会、汐留町会、新橋駅前ビル自治会、東新橋1丁目町会、汐留シオサイト地区の氏神として崇敬されている。

例祭は5月第2金・土・日曜日で、例大祭。神輿渡御や、子供神輿・山車の巡行がある。2月3日が節分祭で、2月初午日が初午祭。

新橋には他に烏森神社があり、大祭は烏森神社と交互に隔年で行われる。ただし氏子地域は重複していない。

境内社に、稲荷社がある。授与品に「奇跡の御守」と呼ばれるものがあり、各種お守なども充実している。

また、ももいろクローバーZの百田夏菜子と高城れにがラジオ番組『吉田尚紀のオールナイトニッポン』の企画で初詣に行ったことでも知られる。

なお、旧京橋区日比谷町、中央区八丁堀3丁目に所在する日比谷稲荷神社は当社の分祠で、現在は日枝神社の兼務社である。

【ご利益】
虫歯・虫封じ、病気平癒、病魔退散、商売繁盛(公式HP
日比谷神社 東京都港区東新橋
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日比谷神社 東京都港区東新橋の御朱印