奈良期の勧請、鎌倉期の石橋、線形石仏や怪力「ずんどぼう」伝承
[住所]京都府木津川市加茂町森ダラニ田
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森八幡宮(もりはちまんぐう)は、京都府木津川市加茂町森ダラニ田にある神社。通称は「森の八幡さん」。御朱印の有無は不明。

社伝によれば、奈良時代の天平12年(740年)、聖武天皇が恭仁京へ遷幸の時、この地に勧請されたと伝えられる。

御祭神は、気長足姫命誉田別命

平安時代前期の仁寿年間(851年-854年)、文徳天皇が当社に特別の勅宣があり、附属の刀彌として50人あまりがいたという。

隆盛した当時、この地は山田荘と呼ばれ、鎌倉時代前期の寛元3年(1245年)の銘が残り、その年の建造と考えられる石橋が現存する。

南北朝時代の正中3年(1345年)の作とされる不動明王・毘沙門天石仏も伝わる。神仏習合の名残を残すとされる線形石仏も有名。

現在の本殿は、江戸時代初期から前期にかけての建築とされ、桃山様式が色濃く残るという。

木組もしっかりとして損傷少なく、蟇股や障壁の透彫りの文様を見ても、貴重な建築とされる。

当社を中心に、当地の森地区には「ずんどぼう」と呼ばれた力持ちの人の話が語り継がれている。

ある日、牛を引いて奈良に行った時のこと、橋の上で大名行列に出会った。ずんどうぼうは、牛の前足2本・後足2本を両手で握って牛を持ち上げ、欄干から外へ牛を突き出し、大名行列を通したという。

また、力士と相撲をとるのに青竹を一本引き抜き、これを褌がわりにして土俵にあがったところ、力士はこれを見て逃げ出したという。

さらに、高さ2メートル50センチ・幅1メートル80センチ・暑さ30センチの石を杖がわりにした、とも伝わっている。

当地には、「ずんどぼうの杖」「ずんどぼうの石碑」「ずんどぼうの屋敷跡」が伝わっている。

【ご利益】
厄災除け、子宝・安産、身体壮健
森八幡宮  京都府木津川市加茂町森ダラニ田
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