崇神朝の吉例にならって皇極朝に創祀、三ツ鳥居、社叢伐採
神神社 静岡県藤枝市岡部町三輪字杉本1290
[住所]静岡県藤枝市岡部町三輪字杉本1290
[電話]054-667-0039

神神社(みわじんじゃ)は、静岡県藤枝市岡部町三輪にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「神神社(駿河国・益頭郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

第35代皇極天皇(在位:642年-645年)の御代、東国に疫病が蔓延した時、『古事記』にも記載される、第10代崇神天皇大神神社を祀った吉例にならおうと考えたという。

皇極天皇3年(644年)4月中の牛日に疫病鎮護のため、太田多根古命二十六代孫の三輪四位に、大神神社の御分霊を当地に奉斎したのが始まり。

標高501メートルの高草山を神奈備山として祭祀されたと考えられるが、現在は拝殿・本殿の延長線上に高草山は存在しない。

拝殿・三ツ鳥居(三つ鳥居、三輪鳥居)・岩境の延長戦上に高草山があるという。ちなみに、三ツ鳥居は県内唯一のもの。

御祭神は大物主神。現在までに相殿に、天照大神葛城一言主神を祀る。

『日本三代実録』貞観15年(873年)8月4日に従五位上、元慶2年(878年)5月17日、正五位下に、鎌倉時代後期の正応6年(1293年)には正一位に達した。

美和天神とも称され、『駿河国神名帳』には、三輪明神と記載されている。

明治6年(1873年)3月12日、郷社に列し、明治40年(1907年)3月15日には神饌幣帛料供進社に指定された。

宮司家は創祀以来、三輪氏が継承している。

例祭は10月19日。五対の御幣を立て、昔は山に入って、「3石3斗3升3合」と唱えつつ、白おこわを撒き散らしたという。

また、端午の節句(6月5日)には、雷除けの粽(ちまき)が供えられる。

昔、境内に雷が落ちた時、御祭神が怒って本殿裏手の井戸に、雷を閉じ込めたところ、雷は反省し、今後は決してここには落ちないと誓ったので許されたという。

以来、この粽を家に吊るすと、雷が落ちないという。

境内社に、杉之坊社(霊木高比古神・霊木高比賣神)、津島神社(須佐之男神)、田明神社(大年神御年神大市比売神)、山の神(大山祇神)などがあるという。

当社では、前代未聞の試みが行われようとしている。社叢の古木が倒木により近隣民家を危険にさらされているとして、その大規模な伐採が計画されている。

社叢の整備や剪定作業どころではない、伐採となると、おそらく歴史的にも前例がないかもしれない。しかし、村民の総意として、伐採後、森の再生事業を進めるという。

【ご利益】
厄災除け、病気平癒、地域安全、開運招福(公式HP
神神社 静岡県藤枝市岡部町三輪
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