八幡宮（はちまんぐう）は、島根県浜田市旭町和田、字八色山にある神社。近代社格では村社。和田八幡宮・和田八幡神社とも。御朱印の有無は不明。

社伝によれば、名古屋城主福屋藤兵衛藤原兼広が、鎌倉時代の仁治3年（1242年）、鎌倉の合戦で利を失い、陣中において、鶴岡八幡宮に祈願したところ、その加護を得た。

石見国へ帰国後、寛元元年（1243年）4月9日、舎弟の山辺神社神主の山根左京之進藤原好兼を鎌倉に遣わし、御分霊を七谷山に勧請したのが当社の創祀。

御祭神は、応神天皇・仲哀天皇・神功皇后。現在までに下記の神々を配祀する。

仁徳天皇・武内宿禰命・国常立神・須佐男命・稲田姫命・正哉吾勝勝速日天忍穗耳命・天津日子根命・活津日子根命・熊野久須毘命・多紀理姫命・狹依姫命・多岐津姫命・受保神。

当社創祀に関わった山辺神社が、現在の境内に鎮座する社だという。飛鳥時代の白雉3年（652年）、大和国石上神宮より布都魂大神・布留魂大神の御分霊を勧請したという。

この山辺神社の神田には、女人の立ち入りを禁じられているという。ただ、この白雉3年の勧請は、江津市江津町の山辺神宮とも共通している。

どちらにしろ、この境内社の山辺神社が、『延喜式神名帳』にある「山辺神社（石見国・那賀郡）」に比定される式内社（小社）の論社。

他の論社に、先の山辺神宮の他、市内嘉久志町の岩根神社の境内社である稲荷神社に合祀されたものがある。

他に、境内社に、愛宕神社がある。御祭神は迦具土神と伊邪那美神。火産霊神・奥都比古神・奥都比売神・水波能売神・御井神・稲荷大神を合祀している。

また、琴平神社（大物主神）や、合併神社（地主神・道祖神・大明神ほか32柱の神々が合祀）がある。

なお、当宮は漫画家くらもちふさこ原作の人気コミックを映画化した『天然コケッコー』のロケ地。

「そよちゃん」と「大沢くん」のキスシーンは当宮の石灯籠のあたりで撮影されたもの。

【ご利益】
厄災除け、子宝・安産、諸願成就

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