天足彦国押人の後裔が石見の海岸地域で発展、威厳ある狛犬
櫛色天蘿箇彦命神社 島根県浜田市久代町1559
[住所]島根県浜田市久代町1559
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櫛色天蘿箇彦命神社(くしろあめのこけつひこのみことじんじゃ)は、島根県浜田市久代町にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「櫛色天蘿箇彦命神社(石見国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創祀・創建年代は不詳。『石見年表』に、「大同2年(807年)3月櫛色天蘿箇彦命神社ヲ遷」とある。平安時代前期のこれ以前には存在していた。

御祭神は、櫛色天蘿箇彦命。彦竟邪都命(比古意邪豆命)とも呼ばれ、天足彦国押人命の後裔。また、彦竟邪都命住吉大神と書かれ、住吉大神と同神とする説もある。

同じく石見国式内社で、益田市にある櫛代賀姫神社との関連が指摘される。櫛色と櫛代、表記は違うが、いずれも「くしろ」。

櫛代賀姫神社の伝承によれば、大浜大谷浦に、女島(姫島)・男島(彦島)・中身島という島があり、姫島と彦島で、両社の櫛代賀姫命と櫛色天蘿箇彦命が逢引きしたとも。

大和の春日を本貫とした天足彦国押人を祖神とする一族が、石見一帯の海岸部を根処地として発展し、繁榮したともされる。

当社はもとは久代字稲葉に鎮座し、久代神社とも呼ばれていた。明治になり、現社号に復し、明治5年(1872年)には村社に列した。

大正7年(1918年)、火災により全焼したため、大正10年(1921年)、現在地に再建・遷座した。例祭は10月第3日曜日。

大年神御歳神を配祀する。2柱は久代字庵の上に鎮座していた村社大年神社を明治44年(1911年)に合祀したもの。

境内社に、恵比須神社・大元神社がある。安置されている狛犬は、摩耗しているものの、何とも言えぬ威厳がある顔立ちをしているのが特徴。

【ご利益】
地域安全、家内安全、夫婦和合、五穀豊穣
櫛色天蘿箇彦命神社 島根県浜田市久代町
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