江戸前期の開拓と式内の摂社から勧請、12社15座の神々、4月渡御
[住所]東京都小平市小川町1-2573
[電話]042-341-0407

小平神明宮(こだいらしんめいぐう)は、東京都小平市小川町にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

当地は富士箱根火山帯の噴火による火山灰(関東ローム層)が幾重にも推積した地。古歌にも下記のように詠まれている。
後京極摂政大政大臣
行く末も 空もひとつの 武蔵野に 草の原より 出ずる月かげ
「逃げ水の里」ともいわれるほど、水利に乏しかった。江戸時代前期の明暦2年(1656年)、当地の開拓願いが出された。

同時に、神明宮勧請の願いも出され、寛文元年(1661年)に、西多摩郡殿ヶ谷村の式内社である阿豆左味天神社の摂社、神明社から分祀して創建されたのが当社。

荒地の開墾は難儀を極めたが、「小川村の開拓」は事業が順調に進んだ典型として、現在では広く紹介されている。

主祭神は天照皇大神(大日孁貴尊)。天満宮・天王宮・愛宕社を相殿に祀る。

境内の東殿には八雲神社・春日神社・八幡神社が、西殿には稲荷神社・秋葉神社・熊野神社・白山神社が、そして境外の中島町には一の宮神社が祀られている。

これらには後の合祀も含まれるが、現在までに、この12社15座の神々を総称して、当社号としている。

もとは現在地の北375メートル、伊豆殿堀(野火止用水)の南高台に社殿を建立したが、天和元年(1681年)9月、現在地に遷座した。

現在の本殿は江戸時代の建築で唯一神明造、拝殿は江戸時代後期の文政年間(1818年-1831年)の造営である。

明治6年(1873年)12月、村社に列し、明治17年(1884年)2月17日、郷社に列格した。

明治35年(1902年)9月、鎮座300年記念事業として神楽殿式場を建設。明治42年(1909年)4月2日、現在の相殿3柱を祀っていた天神社を合祀した。

昭和38年(1963年)11月、神明幼稚園を設置、昭和49年(1974年)9月、第60回御遷宮記念で当社社殿改築に対し、伊勢の神宮(伊勢神宮)から外玉南門の御用材を譲与された。

例祭は9月17日。東殿の八雲神社の例祭として、4月第4土・日曜日には八雲祭が行われる。土曜日の宵宮では、9基の萬燈が集まり、露店も多く、境内は賑わう。

翌日曜日が神幸祭で、早朝から1日かけて延々14キロに及ぶ氏子区域を練り歩き、氏子各組の「お仮屋」ごとに神事が行われる。

1月には平安祭が行われ、玉垣の内の庭に降りて四方八方の八百万の神に祈念する、四方拜の儀式が斎行される。どんど焼もある。

【ご利益】
開運招福、事業成功、厄災除け、病魔退散(公式HP
小平神明宮 東京都小平市小川町
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小平神明宮 東京都小平市小川町の御朱印