石動山・能登への道の守り神か、明治期に買い入れた拝殿
道神社 富山県氷見市中田1449
[住所]富山県氷見市中田1449
[電話]0766-74-8215

道神社(みちじんじゃ)は、富山県氷見市中田にある神社。中田道神社とも。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「道神社(越中国・射水郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀・創建年代は不詳。御祭神は猿田彦神。中田の産土神として崇敬されてきた。記録上は、江戸時代前期の貞享元年(1684年)に「大御堂」とあり、存在を確認できる。

式内社「道神社」の論社は他に、射水市作道高岡市五十里に当社および式内同名神社があり、いずれも道君の祖神を祀るのに対して、当社は「道」の神を奉斎している。

あくまでも「道」の神であり、当社としては、式内主張をしていない。後述の石動山、あるいは能登への道の守り神として祀られたとの説もある。

文化財「道神社拝殿」が有名で、地図上でもそのように表記されている。組物、扇垂木などに名工の高度な技術が見られる荘厳な建物。

もとは石動山天平寺の開山堂として、江戸時代後期の享和元年(1801年)に建立されたもの。大工棟梁は射水郡大窪村の藤岡弥右衛門富綱。

天平寺は伊須流岐比古神社の別当である石動寺のこと。白山に次ぐ修験道の拠点として繁栄し、広大な寺領と多くの僧兵を擁した。

明治維新により、石動山が寺領の没収や7ヶ国知識米勧請の停止など、一山の経営ができなくなったため、諸堂を売却した際、当社が買い受けた。

現在は県指定有形文化財。享和元年に建立した際の棟札と、明治10年(1877年)に現在地に再建したことを記す木羽板が附指定となっている。

境内には神馬像の他、右手に湯立釜と立石がある。湯立釜は開山堂買い取りの際に譲り受けたもので、伊須流岐比古神社の梅宮の湯立神事で用いたもの。

例祭は、4月25日が春季大祭、9月25日が秋季大祭。境内社に、火神社と諏訪社がある。旌明神と刻まれた石が安置されている。

【ご利益】
交通安全、旅行安全、出世開運、開運招福
道神社 富山県氷見市中田
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