安康朝の勧請、松平秀康の馬を怯えさせた社、旧瓜生家住宅
[住所]福井県鯖江市水落町4-3-12
[電話]0778-51-2700
神明社(しんめいしゃ)は、福井県鯖江市水落町にある神社。福井鉄道福武線の神明駅の東すぐ。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「岡本神社(越前国・今立郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では県社。
社伝によれば、第20代安康天皇の御代の勧請だという。御祭神は天照皇大神。往古は、現在地から北東3キロほどにある文殊山の南麓、現在の下河端町の「湯の花」に鎮座していた。
平安時代の大治4年(1129年)5月15日、神託により烏ケ森の現在地に遷座した。現在に連なる宮司家である瓜生家はこの時以来とされている。
その後、朝倉家より田地一段歩が寄進され、太閤検地の際、田地三段歩が寄進され、歴代領主により庇護、崇敬された。
安土桃山時代の慶長6年(1601年)、松平秀康が入国の際、水落烏ケ森にさしかかると乗馬がいななき物怖れをして進まなくなった。
臣下に偵察させたところ、森の中に立派な社が鎮まっているのを知り、下馬して社殿に額ずき、50石を献じたという。
また、秀康の娘の病気平癒を祈願したところ、全快したので、社殿および神官瓜生家の家を寄進したという。
境内にある旧瓜生家住宅は、「元禄12年(1699年)己卯9月8日出来致候」とあり、秀康の時代よりも数十年は新しいことになる。国の重要文化財。
江戸時代前期の貞享5年(1688年)建立の中雀門も現存する。現在は県の文化財に指定されている。
明治8年(1875年)5月、県社に列し、明治45年(1912年)、観音寺にあった無格社天満宮(菅原道真)を合祀した。
例祭は9月18日、特殊神事として、大雷子神事・雨乞ノ神事があるという。
なお、式内社「岡本神社」の論社は他に、越前市大滝町の大瀧神社の境内にある岡太神社、越前市粟田部町の岡太神社がある。
境内社に、金刀比羅宮、八幡神社、春日神社、多賀神社、土宮がある。
『式内社調査報告』によれば、『越前国神名帳』に「従四位 土輪神」とあり、足羽郡の式内社「土輪神社」は一般には所在不明とされるが、この土宮がそれに当たる可能性がある。
式内社「土輪神社」の他の参考社に、福井市の大宮町の八幡神社、足羽の足羽神社に合祀されたものがある。
また、『明治神社誌料』では、『越前国神名帳』に「従四位 平岡神」とある坂井郡の式内社「枚岡神社」は、上記の八幡・多賀社に相応するとしている。
式内社「枚岡神社」の論社は他に、足羽神社の境内社である牧岡神社、坂井市三国町の神明社と氷川神社がある。
参道入口には神明造の石鳥居があり、鳥居をくぐると鬱蒼と木々の茂る200メートル近い長い参道がある。参道の右手には烏ケ森の社叢が広がる。
その植生は、高木層のスギやヒノキ、常緑広葉樹のシラカシが樹高30メートル程度に生育し、落葉樹のケヤキやクヌギなどが見られる。市指定天然記念物。
参道右手の月形の池の側に市指定文化財「慶長の燈籠」がある。この池では雨乞い神事が行われていたという。
左手に小さな古墳があり、古墳の上に神符納蔵がある。文禄2年(1593年)の建立で、市の有形文化財。
【ご利益】
開運招福、祈雨・天候(公式HP)
【関連記事】
・福井県の旧県社 | 府県社とは? - 旧県社(縣社)・旧府社、その都道府県の中で有力な神社
・福井県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、福井県に鎮座している神社の一覧
[電話]0778-51-2700
神明社(しんめいしゃ)は、福井県鯖江市水落町にある神社。福井鉄道福武線の神明駅の東すぐ。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「岡本神社(越前国・今立郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では県社。
社伝によれば、第20代安康天皇の御代の勧請だという。御祭神は天照皇大神。往古は、現在地から北東3キロほどにある文殊山の南麓、現在の下河端町の「湯の花」に鎮座していた。
平安時代の大治4年(1129年)5月15日、神託により烏ケ森の現在地に遷座した。現在に連なる宮司家である瓜生家はこの時以来とされている。
その後、朝倉家より田地一段歩が寄進され、太閤検地の際、田地三段歩が寄進され、歴代領主により庇護、崇敬された。
安土桃山時代の慶長6年(1601年)、松平秀康が入国の際、水落烏ケ森にさしかかると乗馬がいななき物怖れをして進まなくなった。
臣下に偵察させたところ、森の中に立派な社が鎮まっているのを知り、下馬して社殿に額ずき、50石を献じたという。
また、秀康の娘の病気平癒を祈願したところ、全快したので、社殿および神官瓜生家の家を寄進したという。
境内にある旧瓜生家住宅は、「元禄12年(1699年)己卯9月8日出来致候」とあり、秀康の時代よりも数十年は新しいことになる。国の重要文化財。
江戸時代前期の貞享5年(1688年)建立の中雀門も現存する。現在は県の文化財に指定されている。
明治8年(1875年)5月、県社に列し、明治45年(1912年)、観音寺にあった無格社天満宮(菅原道真)を合祀した。
例祭は9月18日、特殊神事として、大雷子神事・雨乞ノ神事があるという。
なお、式内社「岡本神社」の論社は他に、越前市大滝町の大瀧神社の境内にある岡太神社、越前市粟田部町の岡太神社がある。
境内社に、金刀比羅宮、八幡神社、春日神社、多賀神社、土宮がある。
『式内社調査報告』によれば、『越前国神名帳』に「従四位 土輪神」とあり、足羽郡の式内社「土輪神社」は一般には所在不明とされるが、この土宮がそれに当たる可能性がある。
式内社「土輪神社」の他の参考社に、福井市の大宮町の八幡神社、足羽の足羽神社に合祀されたものがある。
また、『明治神社誌料』では、『越前国神名帳』に「従四位 平岡神」とある坂井郡の式内社「枚岡神社」は、上記の八幡・多賀社に相応するとしている。
式内社「枚岡神社」の論社は他に、足羽神社の境内社である牧岡神社、坂井市三国町の神明社と氷川神社がある。
参道入口には神明造の石鳥居があり、鳥居をくぐると鬱蒼と木々の茂る200メートル近い長い参道がある。参道の右手には烏ケ森の社叢が広がる。
その植生は、高木層のスギやヒノキ、常緑広葉樹のシラカシが樹高30メートル程度に生育し、落葉樹のケヤキやクヌギなどが見られる。市指定天然記念物。
参道右手の月形の池の側に市指定文化財「慶長の燈籠」がある。この池では雨乞い神事が行われていたという。
左手に小さな古墳があり、古墳の上に神符納蔵がある。文禄2年(1593年)の建立で、市の有形文化財。
【ご利益】
開運招福、祈雨・天候(公式HP)
【関連記事】
・福井県の旧県社 | 府県社とは? - 旧県社(縣社)・旧府社、その都道府県の中で有力な神社
・福井県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、福井県に鎮座している神社の一覧
コメント