樹齢300年のムクノキと、秘伝かつ一生に一度だけ舞う獅子舞を伝える
苅田比売神社 福井県大飯郡おおい町名田庄下字宮山3-15
[住所]福井県大飯郡おおい町名田庄下3-15
[電話]-

苅田比売神社(かりたひめじんじゃ)は、福井県大飯郡おおい町名田庄下にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 北陸道神 若狭国 遠敷郡「苅田比賣神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

江戸時代前期の延宝3年(1675年)の『由緒記』では、平安時代の大同2年(807年)3月16日の創祀。貞享3年(1688年)の棟札でもそうなっている。

ただ、明細帳では、大同元年(806年)の建立とされる。御祭神は苅田比賣神(苅田比売神)。

苅田姫命のことであれば、備中国 小田郡の式内社である在田神社でも苅田彦命とともに祀られている。

当社の近くには、苅田彦命と思われる苅田比古大神を祀る苅田彦神社(苅田比古神社)もあり、当社と対になっていると思われる。

在田神社によれば、苅田彦命・苅田姫命は、阿知使主・坂上苅田麻呂の末裔で、鉄鉱や水銀を採掘した犬一族の神であるという。

なお、やはり苅田姫命を祀る神社に、伊勢国朝明郡の式内社として、伎留太神社がある。

当社は、『本國神名帳』に「従三位苅田姫明神」とある。一説に、現社地の西300メートルほどに鎮座する天満宮が古社地だという。

戦国時代の永正11年(1514年)に再建され、江戸時代前期の貞享3年(1688年)にも造営された記録が残る。

小浜市野代の高野山真言宗古義派金剛峯寺末妙樂寺が別当だった。境内社に西ノ宮(神明社)などがある。

大正11年(1922年)10月に建てられた鳥居の右側にムクノキ、スギなどが、左側にスギ、サクラなどが見られる。

ムクノキは県の天然記念物に指定されている。樹齢約300年で、幹周り7.5メートル、樹高約17メートル。

木の高さ10メートルの所で主幹が折れており、この主幹にはノキシノブなどのシダ植物が付着していて、老樹にふさわしい趣をなしている。

例祭は10月3日。獅子舞が奉納される。「下村の獅子舞」として、県の無形民俗文化財に指定されている。

江戸時代中期の安永4年(1775年)に伊勢の御師職幸吉之丞から伝授されたもの。獅子頭は、当時境内に生えていた桐の根株を使って作られたと伝えられる。

舞は2人で一頭に扮し、剣の舞、神楽の舞、四方の舞、王の舞、花の舞、散の舞が舞われる。

剣の舞は、他の舞を全部習得した長男だけが受け継ぎ、土蔵の中で極秘に伝授され、5年に一度の大祭でのみ舞う。また、一生に一回のみ舞うとされる。

小浜市深野に苅田姫神社がある。式内論社とされる場合があるが、苅田姫神社は承元2年(1208年)8月という明確な創祀伝承がある。

『延喜式』の後の鎌倉時代のことであり、式内論社というよりは、当社から、あるいはほかの形態で創建されたのが苅田姫神社ということであろう。

【ご利益】
良縁・子宝・安産、地域安全、病魔退散
苅田比売神社 福井県大飯郡おおい町名田庄下
【関連記事】
福井県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、福井県に鎮座している神社の一覧