千住四本「お化け煙突」の守護社、戦後合祀も間もなく復祀
[住所]東京都足立区千住桜木1-15-5
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元宿堰稲荷神社(もとじゅくぜきいなりじんじゃ)は、東京都足立区千住桜木にある神社。近代社格では無格社。御朱印の有無は不明。正月三が日のみ授与が行われるとも。

江戸時代中期の宝暦4年(1754年)の創建と伝えられる。御祭神は宇迦之御魂命大国主大神

古来より当地に鎮座し、信仰心の篤い郷民により年中の祭祀も継続されてきたが、昭和20年(1945年)11月、元宿神社の飛地境内社に編入された。

しかし当地には独立した神社が他になく、鎮守社が必要となった住民は再度神社設立を図った。

元宿神社の諒解を得て、昭和22年(1947年)12月に設立願い、翌昭和23年(1948年)2月13日に承認され、千住桜木町の鎮守として復祀された。

昭和29年(1954年)4月10日には現社殿が造営された。

「旧千住四本煙突守護社」と記された小さな木製の社標がある。「千住四本煙突」とは、社地の南側すぐの土地(現 千住桜木1-13-2)にあった千住火力発電所の煙突。

大正15年(1926年)から昭和38年(1963年)まで稼働し、当時火力発電所としては国内最大の出力を誇った。通称「お化け煙突」。

その建設と運営に関わる神事は当社が奉仕していた。その関係からか、当社の御神徳として、珍しい「お化け除け」があるという。

例祭は4月11日と9月11日。9月11日は、千住のまつりの一環として、前日の10日も含め、各種催しがある。

境内社に、水神社(水速女命)がある。もとは荒川渡場に祀られていたもので、石祠には「享保三年 本木村」の刻がある。戦後、当社境内に遷された。

社地から北に25メートルほど離れた信号そばに元宮がある。この付近には隅田川までつながる元宿掘があったが、昭和45年(1970年)に埋め立てられた。

また、浮世絵師・葛飾北斎の風景画「富嶽三十六景」の一つ、「武州千住」が描かれた場所として、顕彰碑が建てられている。

【ご利益】
商売繁盛、事業成功、お化け除け
元宿堰稲荷神社 東京都足立区千住桜木
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