亀山城址、真澂神社とも、式内「真木尾神社」を合祀、心形刀流
[住所]三重県亀山市西丸町570-1
[電話]0595-82-1779

亀山神社(かめやまじんじゃ)は、三重県亀山市西丸町にある神社。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

江戸時代中期の延享元年(1744年)、備中国松山から石川総慶が亀山城に入城した際、城内に小祠を設けて奉斎したのが当社の創始。

以来、亀山城内の旧館跡に鎮座して真澂神社(ますみじんじゃ)として崇敬された。石川氏の祖である源義家と、六男の源義時、石川義純、石川家成が御祭神。

明治4年(1871年)、城北の若山の地に遷座し、明治9年(1876年)に再び城内の本丸跡に遷座、村社に列し、明治14年(1881年)に郷社に昇格した。

明治40年(1907年)から明治41年(1908年)にかけて、西町鎮座の郷社亀山皇太神社、阿野田村鎮座の真木尾神社など十数社を合祀した。

明治41年には社殿を現在地である西丸に新築して奉遷し、現社号に定めた。現在までに、下記の神々を合祀している。

大山津見命保食神宇迦之御魂命
猿田比古命天照皇大神大名牟遅命
品陀和気命伊邪那美神市杵島姫命
火之迦具土神建速須佐之男命
速玉之男命・句句廼遅命菅原道真
速山津見命大鷦鷯命安閑天皇
瀬織津比女命・天児屋根命
黄泉津事解之男命・大山咋神
天神地祇八百万神

なお、合祀した真木尾神社は、『延喜式神名帳』にある「真木尾神社(伊勢国・鈴鹿郡)」に比定される式内社(小社)。

御祭神は句々廼遅神で、もとは上垣内集落の西の現在では畑地になっている所に鎮座していたという。

伊勢の神宮(伊勢神宮)の御神領地に祀られた御厨社と考えられるもので、この地には豊田御厨・安乃田御厨の二つが置かれていた。

古くは俗に榊堂・榊宮社・御厨大明神などの名で呼ばれ、明治初年に村社に列していた。

なお、式内社「真木尾神社」は、もとは竹森製材所の位置に鎮座していた天神町の天満神社とする説もある。ただし、この天満神社も当社に合祀されている。

また、当社が合祀したものの中に、式内社「志婆加支神社」の論社も含まれている。他の論社に、津市芸濃町楠原の明神社、市内田村町の能褒野神社に合祀されたものがある。

妻片鎌寿斎について学んだ伊庭是水軒秀明が天和2年(1682年)に始めた心形刀流に関わる「亀山演武場」が、当社境内に移されている。

亀山藩御流儀となった心形刀流は「亀山藩御流儀心形刀流武芸形」として、市の無形文化財に指定されている。

【ご利益】
武運長久・勝運、一族・子孫繁栄、産業振興、事業成功
亀山神社 三重県亀山市西丸町
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