境内は国の史跡「離宮院跡」、豊漁と安全の神、2月に龍頭の獅子舞
[住所]三重県伊勢市小俣町本町1446
[電話]0596-22-3875

官舎神社(かんしゃじんじゃ)は、三重県伊勢市小俣町本町にある神社。本来「みやけ」と読むという。現在は「離宮さん」とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「官舎神社(伊勢国・度会郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社

創祀年代は不詳。一説には、離宮院西方に鎮座していた「中臣氏祖神」であるという。

古代において、伊勢の神宮(伊勢神宮)の宮司は、中臣氏が任ぜられ、奈良時代の天宝8年(756年)、津島碕に宮司家の祖神である春日神が勧請された。

御祭神は、建御雷之男神経津主神天児屋根命。姫神を配祀する。平安時代初期の延暦16年(797年)、離宮院の移動に伴い、離宮院西方に遷座したという。

当社境内は、伊勢神宮の御厨や齋内親王の離宮の地で、現在は「離宮院跡」として国の史跡に指定されている。

南北朝時代以降、斎王制度が廃絶し、離宮院とともに中臣氏社も衰退した。

近世に入り、伊勢神宮の摂末社が再興された江戸時代前期の寛文3年(1663年)に、中臣氏社も再興された。

明治12年(1879年)、村社に列し、明治42年(1909年)に村社八柱神社など11社を合祀した小俣神社を翌明治43年(1910年)には当社が合祀した。

現在までに、天忍穂耳命天之菩卑能命天津日子根命活津日子根命熊野久須毘命多紀理毘売命市木島比売命多岐都比売命猿田毘古大神建速須佐之男神倉稲魂命大己貴神・大田命・大宮女神保食神・金刀比羅神・不詳一座を合祀する。

明治以降は小俣村の産土神として崇敬され、大漁宮(大漁祈願)・旅宮(交通安全)とも称された。昭和19年(1944年)、県社に昇格した。

例祭は9月15日。毎年2月11日には獅子舞が奉納される。御頭は近郷と異なり、龍の雄を象っているのが特徴。

市の無形民俗文化財「官舎神社獅子舞」で、地舞(じまい)、七起舞(ななおこしまい)、悪魔払いの三種の舞が舞われる。

拝殿に「御船石」と呼ばれる小さな石が置かれている。この石を船に持ち込み、海上安全と豊漁を願う。次にお参りする時に返納し、新しい石を持ち帰るという。

【ご利益】
海上安全、交通安全、大漁満足、商売繁盛
官舎神社 三重県伊勢市小俣町本町
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官舎神社 三重県伊勢市小俣町本町の御朱印