魚が自然と集まって船に飛び込んできて倭姫命が喜ぶ、昭和に復社
魚海神社 三重県松阪市川島町183
[住所]三重県松阪市川島町183
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魚海神社(うおみじんじゃ)は、三重県松阪市川島町183にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「魚海神社二座(伊勢国・多気郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。社伝によれば、第11代垂仁天皇の御代、倭姫命天照大神を奉載し、大神の鎮座の地を探して櫛田川を下っていた。

その時、魚が自然に集まって、御船に飛び込んできたのを、倭姫命が大いに喜び、この地に魚海社を創祀したという。

『倭姫命世記』に見える話で、川島町の南にある魚見町鎮座の魚見神社とともに、式内論社。

『延喜式神名帳』には二座とあり、当社では豊玉彦命豊玉姫命の父娘二柱としている。ただ、当社拝殿内の由緒書では、豊玉姫命の夫神である彦火々出見尊としている。

合祀している月讀荒魂命は、伊勢の神宮(伊勢神宮)の別宮に祀られている神だが、天武天皇7年11月11日、当社に奉遷、合祀したという。

室町時代の宝徳3年(1451年)の『機殿御神事日記』には、「うおみしおつめ社」と「うおみ社」が出てくる。

当社は、前者の魚見潮積社とされ、この時は当社は式内社(後者)とは考えられていなかった可能性があるという。

しかし、近世を通じて、当社は式内社に比定されていたともいう。

明治5年(1872年)3月11日、村社に列した。明治42年(1909年)に大國玉神社に合祀され、昭和10年(1935年)3月11日、古社地に分祀、再興された。

現在までに、天之忍穂耳命須佐之男命大山津見尊を併せて祀る。例祭は例祭は3月11日。

【ご利益】
五穀豊穣、大漁満足、家内安全
魚海神社 三重県松阪市川島町
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