もとの耕作の宮、宇気比神社・大国玉神社に合祀、その後に復社
天香山神社 三重県松阪市保津町817
[住所]三重県松阪市保津町817
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天香山神社(あまのかぐやまじんじゃ)は、三重県松阪市保津町にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「天香山神社(伊勢国・多気郡)」に比定される式内社(小社)の論社。

創祀年代は不詳。もとは、森田吉ェ門宅内に祀られていた耕作の宮という小祠だったという。

耕作(こうさく)の宮は古くは高崎(こうさき)宮と呼ばれ、高崎は香山(こうさん)の転訛だという説がある。

耕作の宮(高崎宮)の御祭神は高嵜姫。

当社の北に、伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)に奉る神御衣を織る御機殿の鎮守の神を祀る神服織機殿神社がある。

桑の木を天香山に植え養蚕し、その絹糸で天照大御神の衣を作った神である天之八千千比売命とする説がある。

明治36年(1903年)1月9日、村社宇気比神社(八王子)境内に移転、合祀された。さらに明治42年(1909年)、大國玉神社に合祀された。

その後、氏子の総意によって昭和10年(1935年)3月27日に宇気比神社の古社地に分祀、再興された。

現在は主祭神が、宇気比神社の御祭神である五男三女命の八柱命。高嵜姫と、須佐之男命伊邪那岐命を配祀する。

式内社号から、本来の御祭神は天香山命ではないかとの指摘がある。式内社「天香山神社」は、大和の天香山を祀る意味で、当地に天香山神を分祀したものとされる。

奈良県磯城郡田原本町保津に鏡作伊多神社が鎮座している。鏡作部の祖神である石凝姥命を御祭神としている。

『神宮雑例集』には鏡作部の遠祖を天香山神としており、当社地名も保津であって、何らかの関係がある可能性がある。

内宮の御神体である八咫鏡は、天香山命が天香山の金(銅)で作ったという伝承があるという。

なお、式内社「天香山神社」の論社は他に、明和町上村の八柱神社がある。また、当社は式内社「火地神社」を合祀したともされる場合がある。

式内社「火地神社」の他の論社に、明和町中海の麻續神社、多気町仁田の佐那神社、多気町油夫の竹神社、松阪市柿木原町の二十五柱神社にそれぞれ合祀されたものがある。

【ご利益】
一族・子孫繁栄、厄災除け、家内安全
天香山神社 三重県松阪市保津町
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